超人を図鑑に!? 学研の『キン肉マン「超人」』は、従来の”逆”を行くコラボ
新たな児童書コンテンツへの期待集める?
「学研の図鑑」は、1970年に第1巻が発売され、1980年代には『原色ワイド図鑑』『学研の観察図鑑』と、分野や対象年齢に合わせて細分化が進みました。2014年にはDVDつきの『学研の図鑑LIVE』が発売され、現在でも広く知られる児童書です。
同書籍は、2019年で創刊50周年。『キン肉マン』も節目の年ということで、出版社の垣根を超えたコラボレーションが実現しました。「学研の図鑑」が、マンガ作品をテーマに図鑑を制作するのは、初の試みです。
『学研の図鑑 キン肉マン「超人」は、『キン肉マン』の作中に登場する超人が、もし私たちの暮らす世界に実在したら……? という切り口で超人を解説しています。全ページフルカラーとなっており、原作に準拠した約700の超人をカテゴリ別に分類。ファンにおなじみの超人から、『キン肉マン』本編には登場しなかったものまでを網羅しています。
さらに、超人の大きさや形状を実際の飛行機や車と比較するなど、徹底的に「実在したら?」という観点で構成されています。
もともと、児童書の内容を分かりやすく伝えるために、マンガ作品とコラボが行われるケースは以前からあり、児童書を制作する出版社が、こぞって少年誌などで活躍している漫画家を起用しています。
近年でも、小学館が2017年から発売している『名探偵コナン歴史まんが』は、小学生の子供を持つ親世代に好評です。集英社が発売した『学習まんが「日本の歴史」第1巻 日本のあけぼの』では、「週刊少年ジャンプ」で絶大な人気を誇っていたマンガ作品『NARUTOーナルトー』の岸本斉史さんが表紙を手がけことで話題になりました。
当然ながら、学習マンガや児童書は、子供だけを対象にしたものではなく、かつてそれらのマンガに夢中になった親の世代や、これから子供を持つ夫婦など、幅広い層に向けたものとなっています。
このほど発表された『学研の図鑑 キン肉マン「超人」』は、そうした”マンガを児童書に当てはめる”というこれまでの手法の”逆”を行い、注目を集めています。今後、児童書とマンガ、そして各出版社の持つコンテンツをミックスさせた、新しいコンテンツへの期待を集める試みといえるでしょう。
(マグミクス編集部)