【アベンジャーズ社内政治】アイアンマンとキャプテン・アメリカ、上司にするなら?
私情に引っ張られ、2人の間に溝を生む出来事も
蘇生され、アベンジャーズに加入したキャプテン・アメリカ。現代で戦う相手は地球外の敵になり、慣れない環境のなか、他のアベンジャーズと協力して地球を守る姿が、『アベンジャーズ』(2012年)で描かれています。
現代のキャプテン・アメリカは、悩み多き人物。自分がかつて命を捧げたアメリカが正しい方向に向かっているのかと疑問を持ちつつも、襲い来る敵に立ち向かっていきます。
ビジネスに置き換えれば、キャプテン・アメリカは100年続く老舗企業といえます。100年企業を経営することは、並大抵のことではありません。やはり、堅実な性格であるキャプテン・アメリカですら、友情を前に判断を誤ってしまいます。
その原因となるのが『キャプテン・アメリカ/ザ・ウィンター・ソルジャー』(2014年)に登場するスティーブの少年時代からの親友バッキー・バーンズです。
キャプテン・アメリカの良き相棒として、第二次大戦中に幾多の戦場を渡り歩いてきたバッキー。彼は、戦いの最中に列車から谷底へと転落し戦死したとされていましたが、同作品では、バッキーが改造され暗殺者「ウィンター・ソルジャー」となり、テロの裏で暗躍していることが明かされます。
このバッキーがアイアンマンとキャプテン・アメリカ、2人の間で重要な存在になります。トニー・スタークの父ハワード・スタークと母マリアを、バッキーが自動車事故に見せかけて殺害したことが明らかになり、このことがキャプテン・アメリカとアイアンマンとの間に溝を生んでいます。
苦心するキャプテン・アメリカでしたが、『シビル・ウォー』ではバッキーを生存させることを選んで物語は終わります。
意見の対立が顕著な2人でも、多くの悩みや苦しみを抱える姿がアベンジャーズ作品では描かれています。エゴを振りかざしながらも組織を大きくさせるトニー、100年続く堅実な経営の一方で私情に引っ張られるという、人間味あふれるキャプテン・アメリカ。あなたはどちらを上司にしたいと思いますか?
(大野なおと)