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【eスポーツの現場】女性選手・青空さんが”勝利”より大切にしているものとは

近年の世界規模での盛り上がりを受けて、日本でも「eスポーツ」への注目が高まっています。業界に関わるさまざまな立場の人びとに話を聞き、国内のeスポーツの現在とこれからを考えます。今回は、女性ゲーミングチーム「花鳥風月」の選手として活躍している、青空さんに話を聞きました。

『スプラトゥーン』全プレイヤー中、わずか0.1%の高みへ

青空選手(画像:株式会社忍ism)
青空選手(画像:株式会社忍ism)

 国内のeスポーツの現在と未来を、さまざまな立場のキーパーソンに迫りながら考察していく連載【eスポーツの現場】。今回は、女性ゲーミングチーム「花鳥風月」に所属し、対戦アクションゲーム『スプラトゥーン』(任天堂)を得意とする、青空(あおぞら)選手にインタビューしました。

 eスポーツといえば、格闘ゲームやFPSといった男性ファンの多いジャンルが注目されがちです。現在どのような思いで活動を続けているのでしょうか。

ーー青空さんがeスポーツに取り組む理由を教えてください。

青空さん(以下敬称略) 自分が触れているタイトルの面白さを、さまざまな方に体感してほしいと思ったからです。最初は特に意識はしていませんでしたが、プレイしているうちにどんどんのめり込んでいって、いつしかもっと本格的にプレイしたいと思うようになりました。そんな時に、ゲーミングチームに所属することが決定し、仕事としても競技としても「eスポーツのシーン」が日本で誕生していることをはっきりと意識し、取り組むようになりました。

ーーeスポーツで達成した目標はありますか?

『スプラトゥーン』で、自分のプレイを競う「ガチマッチ」というモードがありました。これは、4種類のルールごとに勝ち進むことでウデマエ(編集部注:同ゲーム内における、強さの指針)を上げていくエクストリームなゲームモードなのですが、その中のひとつのルールで、最高位の50段階目まで登り詰めることができました。

 それは、「全プレイヤー中0.1%しか達していない」ほどの難しいものでした。シリーズ前作では達成できなかった目標だっただけに、本当に嬉しかったです。

ーー青空さんにとって、eスポーツの魅力とは何でしょうか?

 勝負事ですから、当然ながら勝った時の喜びや達成感は魅力です。eスポーツはあくまでも競技なので、勝利を目指すことは大切ですが、負けたら全てが無意味だということは絶対にありません。

「今回はここが悪かった、次はこうしよう!」と試合を振り返って、次こそは勝利するために試行錯誤を繰り返します。その練習も楽しくて、あっという間に時間が経ってしまいすね。

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 ゲームに触れて得た喜びを話す青空さん。青空さんの所属するゲーミングチーム「花鳥風月」は、ファンからの支持が厚く、イベントの際には多くのファンが駆けつけています。

【画像】『スプラトゥーン』は、全国で「甲子園」が行われるほどの人気

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