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『ダイレンジャー』放送から30年 「善悪を超越した」最強キャラ、前代未聞の最終回

当時は前代未聞の最終回とは?

『五星戦隊ダイレンジャー』DVD第1巻(TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D))
『五星戦隊ダイレンジャー』DVD第1巻(TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D))

 シリーズ15周年記念と位置付けられていたことから、本作にかけるスタッフの意気込みは強いものだったと言われています。

 前述したように中国拳法をベースにしているため、アクションもそれに合わせたものになりました。そのため武器は定番の剣と銃だけでなく、ロッドやそれに付けるアタッチメント「ヤイバー」といった武器も装備しています。

 戦隊で定番の名乗りポーズにも中国拳法の型を取り入れており、歴代でもかなり難解な動きになりました。ちなみにこの名乗りポーズを終盤で変身前の役者陣が演じたこともあり、後の戦隊では定番の流れとなっています。

 こういった激しいアクションも魅力的ですが、それだけでなくギャグも取り入れた見せ方にも隙がありません。前述したロッドで戦闘員の股間を殴打することで知られるシシレンジャーの使った必殺技「天幻星・霧隠れ」は、総武線や自転車の幻で相手を攻撃するシュールな技でした。他にもキバレンジャーの「吼新星・乱れやまびこ」も幻のシュールさで、アクションシーンに一味加えています。

 このキバレンジャーは、前年のドラゴンレンジャーに続いて追加戦士として加わった、戦隊史上初となる小学生が変身するメンバーでした。ちなみに後のシリーズでも小学生が戦隊メンバーに加わったことがありますが、設定と役者の実年齢共に、キバレンジャーになる吼新星・コウが最年少記録を保持しています。

 ドラマを重視した本作の中盤以降は、メインキャラそれぞれに因縁のある相手を用意し、そのキャラを主に担当する脚本家が執筆するという方法を取っていました。これにより各キャラの深掘りができ、多くのドラマが生まれています。

 この他にもこれまでになかったパターンとして、善悪を超越した存在である大神龍の登場により、ダイレンジャーと敵組織ゴーマとの一時的な休戦という一風変わった展開がありました。この大神龍は戦隊シリーズ全体から見ても異質な存在で、並び立つ存在がいないという点からシリーズ最強と位置付ける人も少なくありません。

 また、その最終回は前代未聞の展開でした。詳細な話はネタバレとなるので割愛しますが、ダイレンジャーとゴーマの戦いは一応の決着はついたものの、50年後に孫の代が戦うというものです。善と悪は永遠に戦い続ける運命。一見するとギャグにも思える深いテーマを描いた最終回でした。

 この最終回があったことから、当時のファンの間からは「50年後には『五星戦隊ダイレンジャー2』だ」と言われたこともあります。その50年後も半分以上過ぎて残り21年。はたして『ダイレンジャー2』が本当に始まるのか気になるところです。

(加々美利治)

【画像】決めポーズがカッコいい!『五星戦隊ダイレンジャー』を見る(9枚)

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