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「意外すぎる」国民的アニメキャラの韓国名 アンパンマンは違う食べもの!?

日本のマンガやアニメは、今や国境を越えて世界中で愛されています。しかし世界で人気だからといって、日本語名のまま現地に浸透しているとは限りません。例えば韓国では、『SLAM DUNK』や『キャプテン翼』、『ドラえもん』の登場人物たちの名前がガラリと変わっているようで……。

「マン・トゥントゥン」は誰のこと?

アンパンマンが表紙に描かれた「アンパンマンのマーチ (アンパンマンアニメギャラリー)」(フレーベル館)
アンパンマンが表紙に描かれた「アンパンマンのマーチ (アンパンマンアニメギャラリー)」(フレーベル館)

 日本に空前の韓国ブームが巻き起こるなか、韓国でも日本のエンタメコンテンツが流行中。たとえば映画『THE FIRST SLAM DUNK』は、韓国での観客動員数が300万人を突破し、今や『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』以上の人気を獲得しているそうです。

 もともと韓国では『SLAM DUNK』が原作・旧アニメともに大人気だったのですが、ここで興味深いのが韓国風に変えられた登場人物の名前。日本のアニメやマンガが海外に進出する際、人物名や地名が変更されることも多く、『SLAM DUNK』では主人公の桜木花道が「カン・ベクホ」、彼のライバルである流川楓が「ソ・テウン」になっていました。

 またバスケ部キャプテンの赤木剛憲は「チェ・チス」、宮城リョータは「ソン・テソプ」、三井寿は「チョン・デマン」、そして彼らが在籍する湘北高校も「サンブク高校」に変わっています。

 他にも名前の由来や発音がユニークな作品は少なくありません。例えば『ドラえもん』では、のび太が「ノ・ジング」と、韓国において少し間抜けな印象のある名前に。そしてしずかちゃんは透明感のある「シン・イスル」、スネ夫はヒョロヒョロとした印象の「ワン・ビシル」、ジャイアンには「マン・トゥントゥン」という韓国名がつけられており、「トゥントゥン」には日本語で「パンパン」や「太った」などの意味があります。

 ちなみに、ひと昔前の韓国では『ドラえもん』の海賊版作品『トンチャモン』が流行っていましたが、これは丸くて背の低いといった意味の「トングルチャリモンタン」から来ていました。

 日本人にはチンプンカンプンな名前も多いですが、逆に何となく誰を指しているのか分かる名前も。我らが『アンパンマン』は韓国で「ホッパンメン」と呼ばれており、日本語名と通ずる響きを感じさせます。

 ところで「ホッパンメン」というからには「あんぱん=ホッパン」なのかと思いきや、ホッパンとは肉まんやあんまんなどを指す言葉。韓国語であんぱんは「タンパッパン」と呼ばれているのですが、確かに「タンパッパンメン」だとちょっと言いづらい感じがしますね……。

 加えて『クレヨンしんちゃん』の野原しんのすけも、「シン・チャング」とかなり元の日本語に寄せられている印象。また『キャプテン翼』の主人公・大空翼は「ハン(韓)・ナルゲ(翼)」で、名前の部分に関しては日本語名がしっかり元になっています。

 ただ『キャプテン翼』に関しては日韓サッカーの緊張関係のせいか、作品そのものはそこまでヒットしなかったそう。代わりに人気を博していたのが、韓国のアニメ番組『蹴球王シュットリ』。当時はちょうどアメリカW杯アジア予選の最中だったこともあり、それこそ『キャプテン翼』を凌ぐ人気ぶりでした。

 さまざまな事情から、韓国風の名前がつけられた日本の人気キャラクターたち。それでも国境を越えて愛され続けるのは、日本人として誇らしいことではないでしょうか。

(ハララ書房)

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