実は子煩悩? 『ワンピース』の敵キャラは意外と「子育て」に成功してる説
長期連載作品の『ONE PIECE』には、数多くの敵キャラが登場します。残虐で凶悪な敵キャラたちですが、実は彼らが育てた子供たちは、「まとも」に育っていることが多いよう。ネット上では「なぜか子育ては意外と成功している」との声が上がっていました。今回は、敵キャラの子育てについて振り返ってみましょう。
極悪な海賊たちは意外と「子供想い」だった!?

1997年に連載を開始した『ONE PIECE』には、これまで数多くの敵キャラが登場してきました。海賊王を目指すルフィの前に立ちはだかる敵キャラは残虐な面が目立ちますが、実は彼らが育てた子供は、意外と「まとも(?)」に育っているようです。ネット上では「なぜか子育ては意外と成功している」と、例を挙げる声がありました。
まず子育てといえば、総勢85人もの子どもの母親であるビッグ・マムこと、シャーロット・リンリンです。支配者的な厳しさをもちつつも、10歳以下の子どもに対して稀に優しい一面を見せる「マザーモード」があることから、「なんだかんだで情はある」と言われています。また、多くの子供のなかでも次男であるカタクリは、ルフィとの堂々とした戦いぶりから「カタクリの漢らしさに惚れる」「最高の敵だった」と言われるほど、立派な成長を遂げていました。
その他、「オーブンお兄ちゃんは万国の国民にとっては普通にいい人」「お兄ちゃん想いのブリュレもいい子」「プリンはマムからまともな愛情は注がれていないけど、芯は曲がらずに育ってよかった」「シャーロット家はなんだかんだで家族思いだから嫌いになれない」と言われています。それがビッグ・マムのおかげかというと微妙なところですが、見習うにしろ反面教師にするにしろ、強烈な人物なので子供たちへの影響は大きかったでしょう。
他に親子関係ではありませんが、敵キャラに育てられたのが、麦わらの一味と同盟を組んだローです。元七武海・ドフラミンゴが幼少期の頃から面倒を見ており、ローの病気(故郷・フレバンスで発生した「珀鉛病」)を知って、寝落ちするまで本で調べる場面には、「すごく優しい」「家族思い」といった声が。また、「珀鉛病」が感染するというデマを話した部下に、「…噂程度の知識を口にするな」と諭すなど、常識人な一面も見せています。他にもベビー5など子供たちの面倒も見ていることから、「ドフラミンゴは子供好きだったのではないか」「意外と子煩悩」と言われていました。
また、最強の敵キャラであるカイドウの子供・ヤマトに魅了される読者も多く、「ワノ国編」完結後も、「ルフィの仲間になって欲しい」と期待される人気キャラになっています。そんなヤマトは、光月おでんに憧れて彼の名を名乗っていたため、父・カイドウから警告を受けていました。
「親子ゲンカじゃねェ…おでんの名を背負うなら『戦争』を覚悟しろ」「遊びじゃねェんだヤマト!!」と厳しい言葉も受け、敵のなかに投げ込んだり、爆弾をつけたりと、かなり過酷なことを指せられていましたが、「ちゃんと子供に向き合ってるよね」「挑まれたらちゃんと相手するあたり、ヤマトにとってはいい父」「ヤマトを『新鬼ヶ島将軍』にする予定だったし、ちゃんと愛していたんだろうな」と、言われています。
さらに、「ワノ国」を牛耳って民を苦しめる凶悪さとは裏腹に、カイドウにはキングやジャックなどの身内を大切にする一面も。「ジャックの敗北を許すどころか、『お前が弱ェワケはねェんだよ』とフォローする寛大さには惚れる」「部下からは慕われる存在」いった声がありました。
海軍本部少佐であるヘルメッポもまた、父親は初期の敵キャラであるモーガン大佐です。はじめは親の七光りを利用して弱い物虐めをする腐った性格でしたが、ガープの弟子として鍛えられて更正しました。彼の場合は、完全に「父を反面教師にして成長」したケースですが、モーガンも一応は子供がまともになった親と言えます。
一般的な目線で見ると「いい親」と言えるキャラはいませんが、「過酷な『ONE PIECE』の世界で生きるキャラにとっては、これくらいの育ち方がちょうどいい」「中途半端に優しい親じゃ子供が生き残れない」「利用するつもりだったとはいえ、ちゃんと育ててはいる」「毒にも薬にもならないよりは、『毒』になった方がいいのかな」と、彼らの「子育て」にさまざまな意見が集まっていました。
(マグミクス編集部)