「実はガンダムじゃない」モビルスーツ3選 「この見た目で中身はジム!?」
アムロが乗っていたものの他にも、さまざまな機種が生み出されてきた「ガンダム」と呼ばれるモビルスーツたち。しかし、なかには「ガンダムのようでガンダムでない」という、ややこしい機体もあるようです。今回は、宇宙世紀の時代に登場したモビルスーツの中から、そんな3つの機体をご紹介します。
ガンダムのようでガンダムでない……?
「ガンダム」シリーズに登場する巨大人型機動兵器「モビルスーツ」。その機種数は膨大で、劇中の勢力ごとに「ジム」や「ザク」といったさまざまな系統の機体が生み出されてきました。なかでもその代名詞たる「ガンダム」タイプのモビルスーツの人気は、今さら語るまでもないでしょう。
ガンダムと呼ばれる機体には、左右ふたつに配置されたカメラアイなどで極端に擬人化されたマスク、前頭部にあるV字型のマルチブレードアンテナなど、他の機体とは異なるトレードマーク的な意匠を与えられています。トリコロールカラーといった派手な機体色も番組名に冠されている主役モビルスーツ感を演出しています。
さて、これらの特徴だけでなんとなく「ガンダム」と判断している方は多いのではないでしょうか? しかし「外見や性能がガンダムに似ているモビルスーツでも、設定上は全く別物だった」という機体がけっこうあるのです。
そこで今回は「ガンダムのようでガンダムでないモビルスーツ」3機をご紹介します。
●「ARX-014 シルヴァ・バレト」
『機動戦士ガンダムUC』に登場したシルヴァ・バレト。劇中では、主人公であるバナージ・リンクスが生身のままで襲われ絶体絶命のピンチというタイミングで救援に入ったシーンが印象的でしょう。
拠点攻略用巨大モビルアーマー「ネオ・ジオング」を相手に、たった1機で勇猛果敢に応戦。バナージがユニコーンガンダムへ搭乗するまでの時間を稼ぎました。この活躍っぷりに、何とっても特徴的なフェイスマスク。これはもう誰がどう見てもガンダム……といった印象なのですが、その機体名に「ガンダム」はありません。
実はこの機体、元々は『機動戦士ガンダムZZ』に登場したネオ・ジオン軍の重モビルスーツ「ドーベン・ウルフ」の改修機です。機体シルエットをよく見ると、あの独特なバランスの体型がそのまま引き継がれていることがわかります。
では「なぜガンダムヘッドを取り付けたの?」と疑問に思われる方もいるかも知れませんが、ドーベン・ウルフはそもそも「ガンダムMk-V」をベースとしている機体。ガンダム顔には元々馴染みがあるのです。いわばちょっとした先祖返りのようなものです。ガンダムではないものの限りなくガンダムに近い存在、と言えるのではないでしょうか。