鬱展開がキツっ!プレイヤーの心をへし折った『ドラクエVII』のトラウマシナリオ
2000年に発売された『ドラゴンクエストVII』。ドラクエシリーズのなかでもクリアまでにかかる時間が長く、描かれるストーリーがあまりに悲劇的なため、今でも「鬱ゲー」として語り草になっています。果たしてどのような鬱シナリオが主人公たちを待ち受けていたのでしょうか?
報われて欲しいキャラが全然報われず鬱に…

2000年に発売された『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』 (ドラクエVII)は、国内出荷本数410万本を超える大ヒットゲーム。売り上げだけで見ればシリーズ屈指の販売実績を誇りますが、『ドラクエVII』プレイヤーの一部からは「途中でリタイアした」などとネガティブな声も上がっています。その理由はどうやら、ストーリーがシリアスすぎることや、登場キャラクターが報われない展開が続くことにあるようです。
たとえば序盤の町・過去のウッドパルナで出会うマチルダは、多彩な剣技と高い攻撃力を持つ女戦士。にもかかわらず問題を抱えるウッドパルナには一切かかわろうとせず、なぜか兄の形見を主人公に渡すなど謎の多い人物です。
そんな彼女とウッドパルナには深い因縁が。ウッドパルナは2度の魔物襲撃を受けており、最初の襲撃ではマチルダの兄が村人から見殺しにされてしまいました。様子を見ていたマチルダは人間に対する嫌悪感を抱き、魔王に言いくるめられた挙句に魔物の親玉へと変貌。なんと2度目の襲撃を企てた犯人はマチルダだったのです。
ダンジョン最奥部で魔物の姿をあらわにし、主人公たちに自身を倒すよう願い出るマチルダ。戦闘中も彼女は一切反撃することなく主人公たちの攻撃を受け、選択肢によっては自害するという凄惨な最期を迎えます。心までは魔物になっていないマチルダを不憫に思い、落ち込むユーザーが絶えなかったストーリーでした。
次のトラウマエピソードは、レブレサックで起こった悲しいできごと。レブレサックでは村の教会に住み着いた魔物を痛めつけようと、村人が集団で暴力を振るいます。しかし主人公が魔物のアジトに潜入し魔物の親玉と対峙したとき、信じられない事実を知ることに。村人から暴行されている魔物は、村を守るために姿を変えられた「神父」だったのです。しかも神父は「自分の顔を見るたびに村人が後悔する」と言い放ち、村を去るというなんともいたたまれない結末でした。