『ワンピース』の使いづらい「悪魔の実」 人生半分ムダになるリスクも
数々の悪魔の実の能力者が登場する『ONE PIECE』を見ていると、「この悪魔の実はマジで使えそうにない」と、残念すぎる実も見かけることがあります。使い道が全く思いつかない能力だったり、強いけれど周りに迷惑をかけすぎたりとさまざまです。今回は、独自の目線から、日常生活において使えない・使いづらい悪魔の実たちを紹介していきます。
理解者がいないとジャケットになるだけ?

『ONE PIECE』の物語に欠かせない重要アイテム「悪魔の実」は、果皮の唐草模様が特徴で、一口かじれば特殊な能力を獲得できる「海の悪魔の化身」とも呼ばれる奇妙な果実です。それぞれが違う能力を宿し、これまで登場した数は200種類を優に超えます。
海賊や海軍など、日々戦いに生きるキャラたちにとっては食べると有利な悪魔の実ですが、なかには日常生活だと使い道が限られる、残念な悪魔の実も見かけます。今回は『ONE PIECE』の世界でも、「一般人として生きるならいらない悪魔の実」を選んでみました。
ひとつめの日常では使えない悪魔の実は、「サビサビの実」です。海軍大佐のシュウが口にした超人系の悪魔の実で、触れた金属を一瞬で錆びさせることができます。作中でもゾロの刀「雪走」を、一瞬にして使い物にならなくしています。ただ、逆に「錆が一瞬で取れる能力」なら日常生活においてとても有能ですが、錆びさせたい状況などなかなかありませんよね。戦闘では使えますが、日常ではちっとも役立ちそうにない実の筆頭かもしれません……。
ちなみに、アニメ版だと「触れた人間の身体を錆び付かせる」という能力も明らかになっていました。これならまだ、護身用としてはありがたい力です。
ふたつめは、「ベリベリの実」です。シュウと同じく海軍本部のベリーグッド大佐が持つ「ベリベリの実」の能力は、ブドウの実のように体をいくつもの球体に変化させて、バラバラに分けられるというものでした。作中でフランキーのボディーブローを受けてもノーダメージだったことから、自身が球体化することで打撃を無力化してるように見えます。
こちらもいざという時の事故などからは身を守れますが、日常生活ではあまり使い道はなさそうです。似た能力のバギーの「バラバラの実」なら、分離した身体のパーツを宙に浮かせて操れるので、高い所のものを取る時などに便利ですが、球体になった身体がポコポコ跳ねていく「ベリベリの実」は、家のなかでは使いづらいでしょう。
3つめの、「ジャケジャケの実」は超人系の悪魔の実で、モガロ王国の殺し屋であるケリー・ファンクが口にしたものです。この実の能力は自分自身がジャケットに変身し、着てくれた人の人格を乗っ取るというものでした。
人並み外れた格闘センスと狂暴性を合わせ持っているものの、体格に恵まれなかったケリーは、強靱な肉体を持っているけれど内気な弟ボビーにジャケットになった自分を着てもらうことで、対戦相手をボコボコにする活躍を見せます。しかし、これはあくまで兄弟の信頼関係があってこその連携です。
「ジャケジャケの実」の能力者は「ジャケットに変身した状態だと自分だけでは動けない」ため、人格を乗っ取る能力でありながら、相手の協力が必要。ファンク兄弟はある意味「まっとうな使い方」をしていましたが、普通はなかなかここまでの協力者は見つからないでしょうし、自分を信頼して着てくれた人の人格を乗っ取って操るとなると、犯罪に走ってしまう人の方が多そうです。