『ガンダム』で論争になる「公式か非公式か」問題 版元が出した「公式の基準」とは?
年々、作品数を増やしていく「ガンダム」シリーズ。多くなったことで作品ごとによる整合性が取れなくなって、いくつかの矛盾を生んでいくことになります。ファンの間で起こる公式か非公式かと言う論争に終わりはあるのでしょうか?
正確な回答はある?
ガンダムファンの間でたびたび議論になる問題で、作品の「公式」と「非公式」というものがあります。時には大激論になるほどファンを熱くさせますが、この問題に答えはあるのでしょうか?
「ガンダム」シリーズはアニメ作品を起点として、マンガ、ゲーム、小説とさまざまな分野で物語が製作されてきました。そのなかでも人によって他の作品とのつじつまが合わない、作風が違い過ぎるなどといった理由で「ガンダム」シリーズに組み込めない。つまり非公式なのではないか?との烙印を押されることがあります。
この区別は人によって考え方がまちまち。同じ作品でも公式と認める人もいれば、非公式とする人もいます。非常にデリケートな問題。場合によっては大げんかのもととなることもあります。
これは「ガンダム」シリーズ自体が大きくなったことで、同じ出来事を別の作品で語ることが増えたことが要因でした。それぞれの媒体で微妙に違ったものを生んでいくわけです。それがアニメとマンガ、またはゲームといったジャンルの違うものならわかりやすく区別できるでしょう。
ところが、同じアニメでもTVと劇場版で違うのが「ガンダム」シリーズです。このため、同じアニメ作品でもどちらが正しいのか?……そういったところまで白黒つけようとするファンも現れました。そういった考え方で結論付けると、一年戦争ではGファイターかコアブースターのどちらかしか存在しなくなってしまうわけです。
こういった問題を難しくさせるのは、特に基準となる指針がないからでしょうか。ファンによって宇宙世紀は富野由悠季監督作品だけが公式という人もいますし、明確なギャグマンガ以外はすべて公式という人もいます。
さらにSDシリーズの一部も公式に組み込めるという人もいるので、おそらく公式と非公式の問題は永遠に終わらない難問なのでしょう。ニュータイプ論議をなぞって、オールドタイプの我々が分かり合えるわけがないと結論付ける人もいました。
明確な答えがないと思われる公式と非公式論争ですが、筆者はその答えを聞いたことがあります。もちろん回答してくれた方はサンライズの人。おそらく誰もが納得できる答えでした。