『海猿』完全版の配信決定 大ヒット映画の原作 連載時の誌面を高画質に再現
『ブラックジャックによろしく』で知られる佐藤秀峰さん連載デビュー作「海猿」の完全版の配信がアナウンスされました。同作品はTVドラマ化、映画化によってファン層を大きく広げ、その後のマンガ界にも影響を与えた作品です。「海猿」の魅力を振り返ります。
メガヒット作「海猿」、当時の反響は?

海上保安官の仙崎大輔を主人公にしたマンガ作品『海猿』の完全版が、2019年5月15日(水)から配信されることが発表されました。同作は「週刊ヤングサンデー」(小学館)にて1998年から2001年まで連載され、2002年にNHKでテレビドラマ化、2004年にはフジテレビで映像化されました。
海難事故という未曾有の災害のなかで、仙崎と伊沢の愛が描かれるという展開は、多くの視聴者を魅了しました。特に、最後の映画版となった『BRAVE HEARTS 海猿』は、東日本大震災後の公開ということで同作品のテーマである「友情」や「団結」というったメッセージが前面に押し出されています。
計4作の映画が製作されたフジテレビ版では、俳優の伊藤英明が仙崎大輔を務め、加藤あいがヒロインの伊沢環菜を演じ、ベテラン俳優が脇役を固めています。映画第一作『海猿 -ウミザル-』は、興行収入およそ17億円を記録し、続く2作目『LIMIT OF LOVE 海猿』、3作目『THE LAST MESSAGE 海猿』4作目『BRAVE HEARTS 海猿』でも億単位の興行収入をあげています。
同作品は、作者佐藤秀峰さんの連載デビュー作。当時、海上保安官を取り扱うマンガは珍しく、以降こうした救助の現場についての作品が、多くの漫画家によってつくられました。