『名探偵コナン』ダイイングメッセージの難易度が高すぎ”!?「本当に死ぬ間際に考えた?」
ダイイングメッセージを頼りに事件を暴くのは、ミステリー作品における王道展開のひとつ。人気マンガ『名探偵コナン』でも頻繁に登場しますが、時には異常なほど手の込んだものが用意されていることも少なくありません。それこそ「そんなトンチを考えている余裕があるなら、もっと他にできることがあっただろ!」とツッコミたくなるほどに……。
コナンじゃなかったら詰んでたかも?
被害者が残したダイイングメッセージを読み解き、犯人を突き止めるというミステリー作品の王道展開。あっさり解けてしまっては面白くないので、「ダイイングメッセージは難解になりがち」という性質も理解できるのですが、それにしたってツッコミどころが多すぎる気もします。
たとえば『名探偵コナン』の世界でも、死の間際に考えたとは思えない渾身のダイイングメッセージが数多く登場していました。
単行本64巻に収録されているエピソード「新たなる傷跡と口笛の男/古き傷跡と刑事の魂」では、マウスのコードを握った男性の刺殺体が発見されます。パソコンのキーボードには「Ctrl」と「C」のキーに血がついており、それを犯人に気づかれないように左手で血のついたキーを隠していました。
さらにその血が偶然ついてしまったものではないと分かるように工夫までされていたのですが、行き届いた配慮に反してダイイングメッセージの意味は極めて難解。「Ctrl+C」は「コピー」、「マウスの尻尾」は鼠を捕まえた「猫」を意味し、自分を殺したのは「コピーキャット=模倣犯」だと伝えていたのです。マウスを掴んでいる様子が猫……。コナンがいなければ間違いなく迷宮入りだったでしょう。
一方、同じく単行本64巻に収録された「魚が消える一角岩」では、まるでクイズのようなダイイングメッセージが登場します。一角岩に置き去りにされ、衰弱死してしまった女性ダイバーが死の直前に残したメッセージは、「サバ」「コイ」「タイ」「ヒラメ」。
それぞれを漢字に変換し、魚へんをとると犯人の名前になる……というなかなか解きごたえのあるダイイングメッセージでしたが、そもそも被害者はこれらの文字を岩に刻んでいます。つまり、たとえ犯人の名前を刻んでも消される心配はなかったわけで、もっと言えばその体力を温存しておけばもう少し生き延びることもできたのではないでしょうか。死んでから数時間後にコナンたちに発見されているので、あるいは助かったかもしれません……。