【漫画】ひとり暮らしのおばあちゃんが倒れ「助けなきゃ!」3匹の飼い猫が「秘密の掟」を破る?『ネコの掟』
猫には秘密がある。実は人間の言葉を話せるし、二足歩行もできる。でも人間に知られてはいけない……。「掟」を守ってきた3匹の猫たちは、ひとり暮らしのおばあちゃんの家で楽しい日々を送っていました。ある日、おばあちゃんが転倒して意識をなくしてしまい……。『ネコの掟』の単行本2巻が発売されます。作者の目黒川うな先生にお話を聞きました。
秘密を抱える猫たちがおばあちゃんを守る、ハートフルな物語

猫には秘密がある。実は人間の言葉を話せるし、二足歩行もできる。でもそのことは人間に知られてはいけない……。そんな「ネコの掟」を守ってきた3匹の猫・ホシ、ユキ、フウ。彼らはひとり暮らしのおばあちゃんの家で楽しい日々を送っていました。ある日、おばあちゃんが庭で転倒して意識をなくしてしまい……。
漫画家・目黒川うな先生(@meguriva)によるマンガ『ネコの掟』が「コミックゼノン」にて連載中です。おばあちゃんを守るため、猫たちがついに「掟」を破って行動する、心温まる物語。周囲の人間にバレないように、こっそりおばあちゃんを助ける猫たちの様子が笑いと涙を誘うとともに、独居高齢者のリアルな生活が描かれ、介護問題についても考えさせられる作品です。
2023年3月20日(月)に『ネコの掟』の単行本2巻が発売されます。作者の目黒川うな先生に、作品についてお話を聞きました。
ーー目黒川うな先生の漫画家としてのデビューの経緯を教えて下さい。
元々はフリーのライターだったのですが、仲良くしていた編集者に「絵が描けるんだしマンガを描いた方が稼げるよ」と言われたのがきっかけです。
見よう見まねで作った同人誌からスカウトが入り、手探りのまま漫画家となりました。最初の頃はバイト感覚だったのですが、途中から両親の介護が始まったので、在宅でできる仕事として真剣に取り組むようになりました。
ーー『ネコの掟』は、猫を飼っている人であれば1話から涙してしまうようなお話です。3匹の猫たちとおばあちゃんの物語は、どのように生まれたのでしょうか?
前作の『織田シナモン信長』が犬だったので、次回作も動物をテーマにした作品を……と、ゼノンさんの統括編集長からお話をいただきまして。いろいろ考えたものの、猫を2匹飼っているので、じゃあ身近な猫にしようと。
また、介護をテーマにしたマンガをずっと温めていたのですが、やはりテーマとして暗いので、マンガとして手に取りにくいという難点がありました。それを猫たちにやってもらうことで、コミカルな雰囲気を出しやすいかなと考えました。作中に出てくる介護の話はほぼ実体験です。こうだったらいいな、猫がやってくれたらいいなと思ったことをマンガにしました。

ーーホシ、ユキ、フウの3匹の猫たちがそれぞれ個性的でかわいらしく、またコミカルなやりとりも楽しいです。猫たちのキャラクター作りや3匹のやりとりの描写で工夫なさっていること、心がけていることなどを教えて下さい。
同じ猫でもシルエットだけで3匹が判別できるようにキャラクターを作りました。性格は真面目な長男のホシ、自由な次男のユキ、甘えん坊の三男のフウです。リアルな猫も性格がいろいろなので、「猫あるある」を出せるようにキャラ付けしました。
また、人間っぽい行動、リアルな猫っぽいしぐさのバランスには気を付けるようにしています。結局は猫なんだな、って読者に笑っていただける部分は作っています。
ーー独居高齢者の生活がリアルに描かれているのも印象的ですが、この作品で伝えたいことはどんなことですか?
人間はパートナーとして動物を飼います。寂しいとなおさらその傾向にあります。なので、独居老人とそのペットの関係性は、これからますます社会テーマになっていくと思います。ただ、お年寄りが動物を飼うこと、かわいがることを否定するような社会にはなってほしくないです。
拙作を読むなかで、「こういう問題もあるけど解決方法はあるんだよ」的に、介護についてふんわり知ってもらえたら幸いです。
ーー『ネコの掟』の単行本2巻が2023年3月20日(月)に発売されます。単行本の見どころをご紹介いただけますか?
2巻では明るく楽しい猫たちの介護生活にややかげりが出てきます。物語が加速するので、どうか猫とおばあちゃんの行く末を見守ってください。
ーー最後に、『ネコの掟』の読者の方へ、メッセージをお願いします。
笑って泣けて最後にほっこりできるようなマンガにするよう頑張りますので、応援よろしくお願いします!
●「WEBゼノン編集部」で連載中の『ネコの掟』はこちら
(マグミクス編集部)