今や大人気のNintendo Switch、でも発売前は「疑問の声」多かった?
発売から6年が経っても、今も好調な展開を見せるNintendo Switch。単純な処理性能に不満こそあれ、その人気ぶりは疑う余地もないほどです。しかし発売される前は、不安を訴える声や疑問視する人も多く、意見が分かれていました。
現在の好評とは裏腹に、賛否両論だった発売前の「スイッチ」

2017年3月3日に発売されたNintendo Switch(以下、スイッチ)は、今年の同日に6周年を迎えました。そろそろ次の世代に移ってもおかしくありませんが、衰える気配は全く見せず、今も現役機として確かな人気を誇っています。
確固たる支持を集め、大きな成功を成し遂げたスイッチ。ですが発売される前は、スイッチに対する不安や疑問の声も少なからずあり、賛否が分かれる状態だったのです。
今も絶好調のスイッチが、当時どんな形で不安視され、失敗するのではといった予想も出ていたのか。名機が迎えた6周年を機に、当時の背景を振り返ってみましょう。
●性能面や価格への期待が叶わず
スイッチが発売された2017年やその前年は、PlayStation 4(以下、PS4)が勢いに乗っていました。2016年だけでも、『DARK SOULS III』『ペルソナ5』『ファイナルファンタジーXV』『人喰いの大鷲トリコ』などの話題作が登場。そして2017年には、タイトル数をさらに増やしています。
またスマートフォンの普及も右肩上がりで、多くの人が手軽にゲームを楽しみやすくなりました。そして「PlayStation VR」の発売もあり、家庭用ゲームには「スマホでは味わえないリッチなゲーム体験」を望む声が大きく、その期待は発売前のスイッチにも向けられます。
ですが、スイッチの概要が明らかになると、まずは性能面への不安が急増。ゲームのハイスペック化(高画質、高フレームレート、大容量など)の流れは加速するばかりで、それを実現する高性能が求められたものの、スイッチが打ち出した方向性はPS4を凌駕するものではなく、処理性能の面では下回る部分も少なからずありました。
設計思想の方向性が違うため、一部の性能だけ切り取る比較は野暮な話ですが、ゲームのハイスペック化が止まらない状況を踏まえると、スイッチの処理能力に不安を感じるのも当然の話でしょう。
また、PS4は最初期に3万9980円(税抜)で発売されましたが、後に価格改定やバリエーション展開を推進。2016年時点では、「PS4 Slim」の500GBモデルが2万9980円(税抜)で発売中でした。
高性能を求めずに手頃さを重視するカジュアル層からは、この「2万9980円」をどれだけ下回るのかといった期待もありました。ですが、スイッチの希望小売価格は2万9980円(税抜)。PS4 Slimと肩を並べたものの、カジュアル層の心を大きく掴む価格とはいきません。
高性能を求めるコアゲーマー、低価格を期待したカジュアル層。そのどちらからも、スイッチに向けた不安が持ち上がる形になりました。