【漫画】人喰い天狗を祓う兄 弟を助けたことで残酷な運命を知ってしまい? 三兄弟の決意に「切ない」『天狗祓の三兄弟』
「関われば呪われる」とウワサされている神社の宮司・守は、森に住む人喰い天狗と戦う毎日を過ごしていました。ある日、「弟が帰ってこない」という連絡を受け森に探しに行くと……。作者の晴川シンタさんにお話を聞きました。
三兄弟の逃れられない運命がつらい!
山衛神社の宮司として働く山衛森守(やまえもり・まもる)。町の人たちから「呪いの山衛森」と忌み嫌われながら影で森に入ってきた人を喰う「天狗」を祓い、人びとを守る宿命を背負っていました。ある日、いつも通り「天狗」を祓っていると次男・圭から三男・悠が「まだ帰ってきていない」という連絡が来て……。
美しい描写と個性豊かなキャラが登場することで人気を集めている、『天狗祓の三兄弟』(著:晴川シンタ)第5巻が2023年3月20日(月)に発売されます。『天狗祓の三兄弟』はWebマンガサービス「ゼノン編集部」で連載中の、人びとを喰う怪異「天狗」を祓うことを生業として生きる、少年たちを描いたバトルファンタジーです。
過去作のなかには『お前の前で泣くもんか』がドラマCD化され、2022年6月に『先輩、断じて恋では!』がTVドラマ化されました。マンガ作品はもちろん、それ以外の場所でも活動の幅を広げている、作者の晴川シンタさん(@hare_shinta)にお話を聞きました。
ーー晴川シンタ先生の漫画家としてのデビューの経緯を教えて下さい。
デビューのきっかけは出張編集部への持ち込みでした。マンガとは別の仕事で会社勤めをしていた頃に、突如思い立って100ページ超えの本を徹夜で作り、コミティアの出張編集部へ走って持ち込みしたのを覚えています。幸いにも、その持ち込み先で、商業BL作品でデビューさせていただきました。あのとき思い立っていなかったら、今マンガを描いていなかったと思います。
ーー『天狗祓の三兄弟』は、残酷な運命を背負う三兄弟が因縁の相手・天狗に立ち向かうお話です。三兄弟と天狗の組み合わせは、どのように思いついたのでしょうか?
三兄弟ものを描こうというのは、あらかじめ編集さんと決めていたものでした。そのなかで、この三兄弟が活躍できるものはなんだろうと考えた先に、幸せの反対である「厄」にターゲットを絞り、宿敵を天狗にしました。
天狗はもともと中国で「凶事を知らせる流星」を意味するもので、今作の三兄弟のテーマに合っていたので「兄弟vs天狗」の組み合わせとなりました。個人的に天狗らしい「黒い羽」が、悪魔っぽく艶やかで、スタイリッシュなかっこよさも持っていて、良いと思っています。
ーー登場人物が美形ぞろいで、ずっと眺めていたくなるような美しさです。キャラを描くうえで特に大切にしていることはありますか?
ありがとうございます! うれしいです。大切にしていることはキャラの表情でしょうか……。アクションが多く、さらに感情の起伏が激しいキャラ・場面が多いので、各キャラの気持ちや葛藤が顔で分かりやすく伝わるように心掛けています。
魂のある美しい少年を描くのが好きなので、読者さんがマンガを読みながらキャラと目が合って、時が止まってくれたらうれしいです。
ーー晴川シンタ先生の作品は前作『先輩、断じて恋では!』がドラマ化するなど人気が右肩あがりです。チャレンジしてみたいことや、今後の目標があれば教えて下さい。
やはりアニメ化……は夢です! でもグッズ化やポップアップなど、すでにありがたい展開をたくさんしていただいているので、今後も読者のみなさまがもっと楽しんだり驚いたりしてくれるよう作品の挑戦は続けていきたいです。
ーー最後に、『天狗祓の三兄弟』の読者の方へ、メッセージをお願いします。
いつも応援ありがとうございます! 『天狗祓の三兄弟』は今後もどんどん熱い展開が続いていきます。私自身も毎回楽しんで描かせていただいているので、それが読者のみなさまにも紙を通じて伝わっていただければ幸いです。今後とも本作品をよろしくお願い致します!
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『天狗祓の三兄弟』の最新刊となる第5巻が本日(3月20日)より発売されます。第5巻のあらすじや見どころについて、ゼノン編集部は次のようにコメントしています。
「第5巻では、島の氏子代・仙納にスポットが当たります。『死のうと思っている』と告げてくる彼の、憂いを秘めた表情は、晴川先生だからこそ描ける魅力に満ち満ちております! ますます目が離せない『大天狗』との死闘をぜひ、御覧ください!」
※記事の一部を修正しました。(2023年3月22日 15:21)
●「WEBゼノン編集部」で連載中の『天狗祓の三兄弟』はこちら
(マグミクス編集部)