『ワンピ』黒ひげが悪魔の実を2つ食べられた理由 「元魚人」説も浮上
最終章に突入した『ONE PIECE』は、毎週怒涛の展開で話題になっています。ネット上では最終章のラスボスとうわさされる、黒ひげことマーシャル・D・ティーチについて多くの考察が話題になっていました。そこで今回は、黒ひげの正体の謎について、さまざまな説を紹介します。
実は悪魔の実は3つ食べている?
『ONE PIECE』最終章のラスボスではないかとも予想される、黒ひげことマーシャル・D・ティーチは、「ヤミヤミの実」と、白ひげから奪った「グラグラの実」のふたつの実の能力者です。複数食べることはできないと言われている「悪魔の実」をふたつ食べている黒ひげの正体に対して、ネット上ではさまざまな説が考察されていました。
大きな野心のために計画的な行動を続けている黒ひげですが、もともとは白ひげ海賊団で船員を務めていました。長年追い求めていた「ヤミヤミの実」を手に入れるために、白ひげ海賊団の4番隊隊長・サッチを殺害し、逃亡しています。
ネット上では黒ひげの正体について、悪魔の実の「イヌイヌの実 幻獣種 モデル『ケルベロス』を食べている説」が昔から支持されています。それは、黒ひげ海賊団の海賊旗に3つのドクロが描かれていること、黒ひげが「一度も眠ったことがない」と言われていることなどが関係しているようです。
『ONE PIECE』の世界では、「麦わらの一味」の海賊旗が麦わら帽子を被ったドクロであるように、その海賊団の船長の特徴を表しています。そこで黒ひげの海賊旗に3つのドクロが描かれているということは、黒ひげが頭が3つある「ケルベロス」の実を食べて、3つの人格や、3つの心臓を持っていることを現している可能性もあるでしょう。そしてそのために、悪魔の実を追加でふたつ食べることができた、と考察する読者も多数います。
また、ケルベロスはギリシャ神話に登場する冥界の番犬で、「死者の魂を喰らう」「3つの頭が交代交代で睡眠をとるため、眠ることがない」という特徴のある怪物です。前述のサッチが殺された際、後に黒ひげを追うことになるエースは怒りながら「これを放っといて殺されたサッチの魂はどこへ行くんだ」と、「魂」という言葉を使っていました。ネット上では、「ケルベロスの力で、能力者の魂ごと悪魔の実の能力を食べて奪うから、体内で悪魔の力が喧嘩せずに共存できるのではないか」とも、考察されています。
さらに、黒ひげは「お前」「おめェ」「てめェ」など二人称がばらついていたり、登場した場面によって欠けている歯の位置が変わっていたり、初めて会ったときのルフィやゾロが彼について「あいつじゃない、あいつらだ」と発言したりする描写がありました。このため、「見た目ごと変わるタイプの多重人格者」という説もありましたが、これもケルベロスの力で人格が分裂していると考えることもできます。眠らないのは、ケルベロスと同様3つの人格で交代で眠っているからでしょう。
しかし、第577話では、白ひげ海賊団1番隊隊長のマルコが黒ひげについて「体の構造が…『異形』」と発言しています。ネット上では「黒ひげが『ケルベロスの悪魔の実』を食べていた場合、古株のマルコがそれを知らないとは思えないし、知っていたら『体の構造が異形』という言い方はしないと思う」と、「黒ひげはケルベロスの力とは別に、もともとの身体が特殊」という説も出てきました。
第594話では、五老星のひとりが「『悪魔の実』を二つ食べた人間など歴史的に前例がない」と発言しています。「イヌイヌの実 幻獣種 モデル『ケルベロス』」が存在する場合、過去の歴代の能力者たちもいるはずですが、黒ひげ以外の誰も悪魔の実を複数食べたことがないとは、考えづらいです。そのため、「もともと人格が分裂していた『異形』の黒ひげが、ケルベロスの能力を得たことで、史上初の『悪魔の実を複数食べられる人間』になったのではないか」という考察もされています。
ずっと有力視されていた「ケルベロス」の説ですが、その他に「黒ひげはもともとは魚人族説」も出てきました。「タコやイカは心臓が3つあるから、黒ひげがタコorイカの魚人の場合、複数の悪魔の実を食べられるし、ドクロが3つあるのも心臓が3つって解釈すれば辻褄が合う」という声も上がっています。
しかし、過去に登場したはっちゃん、ヒョウゾウ、イカロス・ムッヒらのタコ、イカの魚人は手足が複数あったため、普通の人間と同じ見た目の黒ひげがもともとタコ系の魚人と考えるのは、無理があるかもしれません。過去のタコ、イカの魚人が誰も悪魔の実を複数食べることに挑戦していない、とも考えづらいでしょう。
謎の多い黒ひげですが、近年は出番、戦闘シーンも増えており、いよいよその正体の全容が明かされる日も来るでしょう。果たして、彼の身体は、どのように「異形」なのでしょうか。
(マグミクス編集部)