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スーファミ『ドラゴンボール 超武闘伝』発売30周年 喋って戦う悟空やベジータに感動!

悟空やベジータが喋りまくる!徹底した原作愛

『超武闘伝』では、対戦キャラの距離が大きくなると画面が2分割表示になり、かめはめ波などの技の撃ち合いも楽しめた
『超武闘伝』では、対戦キャラの距離が大きくなると画面が2分割表示になり、かめはめ波などの技の撃ち合いも楽しめた

 『超武闘伝』が人気を博したのは、何も『ドラゴンボール』を対戦格闘ゲームへ落とし込んだ点だけではありません。リアルタイム世代の読者を惹き寄せたのは、むしろ同作品の原作愛、ひいては大量に収録されたキャラクターボイスだったのかもしれません。

 これは「ドラゴンボール」に限ったことではありませんが、版権を使ったキャラクターゲームならなおのこと、原作の雰囲気を演出する要素(再現イベントなど)が必要不可欠です。その点、『超武闘伝』は野沢雅子さん(悟空役)・堀川りょうさん(ベジータ役)という豪華声優陣らによる尽力もあり、対戦格闘ゲームでありながらアニメ版を彷彿とさせる賑やかなバトルが楽しめたのです。

「オッスオラ悟空!」のあいさつにはじまり、同作品には戦闘時の掛け声、必殺技を放つ際の気合い入れ、さらに被弾時の悲痛な叫びまでボイスが吹き込まれてるほか、コンティニューを試みるプレイヤーへ「そう来なくっちゃ」と投げかける18号など、随所に散りばめられた原作ネタも豊富です。同時期に発売された対戦格闘ゲームのなかでも『超武闘伝』はとりわけキャラクターがよく喋り、難しく考えずとも『ドラゴンボール』の世界に浸ることができました。

 同シリーズのキャラクターゲームとして新たな路線を見出し、『ドラゴンボールZ Sparking!』などの3D対戦格闘ゲームにつながる基礎を築き上げた『超武闘伝』は、攻撃および移動モーションのぎこちなさを含めて荒削りな部分があったものの、令和の時代まで続く「ドラゴンボール」ゲーム作品群の方向性に多大な影響を与えたのは間違いないでしょう。

(龍田優貴)

【画像】今も新作が続々! 対戦格闘やアクションRPGもある『ドラゴンボール』ゲームたち(6枚)

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