面白いアニメに「裏切り」キャラは必須? 人を欺く要注意人物たち
面白いアニメによく出てくるのが、物語をかき回す裏切りキャラです。裏切り行為は許されがたいですが、おかげで物語は予想外の展開に進みます。今回は、有名な裏切りキャラを振り返ります。
予測不可能な行動を見せる要注意人物たち
アニメでは主人公以外にも、ヒロインや敵キャラなど必要不可欠な存在がいます。なかには、時に予想外の行動を起こす「裏切り者キャラ」も、ストーリーを盛り上げるうえで大事な存在です。
一例を挙げると、『機動戦士ガンダムSEED』で登場するアスラン・ザラは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』を含め、ザフト・三隻同盟・オーブと、所属陣営を何度も変えた人物です。所属がたびたび変わるアスランを見ていると、「今は味方側なのか、敵側なのかわからない」と感じていた人もいるかもしれません。
もともとザフト軍だったアスランは『ガンダムSEED』の後半で、父親が代表を務めるザフトを裏切って三隻同盟に加入。ザフトが開発した最新機体「ジャスティスガンダム」に搭乗したアスランは、最終決戦でザフトの最終兵器を破壊しました。続編である「DESTINY」の最初はオーブに亡命していましたが、物語の序盤でザフトに戻っています。
しかし「DESTINY」でも最終的に三隻同盟へと戻るなど、アスランの裏切りは「ガンダムSEED」シリーズに欠かせません。物語を何度も盛り上げてくれました。
さらに「ガンダム」シリーズでさかのぼると、『機動戦士ガンダム』のシャア・アズナブルも、裏切り者として有名です。シャアは士官学校時代からの友人である、ガルマ・ザビを裏切りました。地球連邦軍に連敗していたジオン公国軍のシャアは、まずガルマを騙して孤立状態にさせます。そして、地球連邦軍からの総攻撃を受けているガルマに、シャアは通信で本性を露わにして嘲笑。ガルマはシャアの裏切りに気が付き、「シャア、謀ったなシャア!」という名言を最後に散りました。
ネット上では「ガルマが生きていたら、いろいろな人の人生が変わっていたと思う」という声もあり、彼を重要人物と考える人も少なくありません。多くの人の人生を変えたシャアは、裏切りによって物語の展開を一変させたキャラでした。
近年の裏切り者キャラとして人気を集めたのが、『ゴールデンカムイ』の名狙撃手・尾形百之助です。明治時代の北海道を舞台にし、アイヌが隠した金塊を巡るバトルが描かれた同作において、尾形は主人公の杉元佐一&アシリパ(リは小文字)たちや、もともと所属していた第七師団の仲間たちも裏切り、数々の暗躍を見せました。
特に、アニメ第二期の最後、網走監獄にて尾形がそれまで行動をともにしていた杉元の頭部を狙撃するという展開は、視聴者に衝撃を与えています。複雑なバックボーンゆえの闇を抱えながら、物語をかき回す彼は、まだアニメ化されていない原作の物語後半でも、さらなる活躍と一筋縄ではいかない内面を見せました。そんな尾形は公式のキャラクター人気投票でも、主人公・杉元に次ぐ僅差の2位に輝いています。
そして、長年裏切り者として活躍してきたのが、『ルパン三世』の峰不二子です。なんと不二子は「裏切りは女のアクセサリーよ」と自負しており、自他ともに認める裏切りキャラ。不二子はルパンの味方と敵を行ったり来たりと、次にとる行動の予想がつきません。
しかし、要注意人物である不二子がいることで、ストーリーに起伏が生まれ、さらにお色気担当としてのキャラも立っており、彼女抜きでは『ルパン三世』の物語が成り立たないくらいの存在になっています。
(LUIS FIELD)