『ドラゴンボール』ジャンプ本誌の最終回 天下一武道会でまさかの展開
1984年に「週刊少年ジャンプ」で連載がスタートし、1995年まで連載された超人気マンガ『ドラゴンボール』は、世界80ヶ国でアニメが放送され、単行本の発行部数は全世界で2億6000万部を超える偉大な作品です。その『ドラゴンボール』連載最終回は、どのようなものだったか、覚えていますか?
孫悟空の新たなる旅立ちで爽やかなラスト
『ドラゴンボール』は1984年51号から1995年25号まで連載され、「週刊少年ジャンプ」のいわゆる「黄金期」の看板として大ヒットして、現在まで高い人気を誇っています。全世界での累計発行部数は2億6000万部を超え、現在も鳥山明先生が原作・原案、とよたろう先生が作画を担当する『ドラゴンボール超』が連載中です。
物語が継続中で「現役感」の強い『ドラゴンボール』ですが、ジャンプ本誌での最終回はどのようなものだったのか、今一度振り返ります。
●魔人ブウとの決着、そして10年後へ
『ドラゴンボール』の最終回前の最後の戦いは、悪の魔人ブウとの対戦でした。主人公・孫悟空はミスター・サタンの協力を得て、地球中から気を集めた元気玉を叩きつけることで、悪の魔人ブウを撃退に成功します。
この時、悟空は悪のブウへ「おめえはすげえよ。こんどは いいヤツに生まれ変われよ…一対一で勝負してえ…待ってるからな…。オラも もっともっとウデをあげて…」と、言葉を贈りました。
もちろん悟空も、この言葉通りになるとは思っていなかったでしょう。神や閻魔大王と親交を持ったとはいえ、悪のブウは一度地球人類を全滅させた危険生物です。惜別の情でこう言っただけ……のはずでした。
そして、戦いの10年後、修行一辺倒で隠遁状態だった悟空は、突如として天下一武道会出場を決意するのですが、そこで意外な出会いが待っていたのです。
●「すごそうなヤツが出る」悟空が求めた対戦相手とは
当然ですが悟空やベジータたちは、あっさりと天下一武道会本選出場を決めます。そして、悟空はサタンの弟子として武道会常連になっていたブウに、魔法で本選トーナメントの対戦表をいじるよう要請します。そんなインチキをしてまで1回戦で彼が戦いたがったのは……南の島からやってきた10歳の少年、ウーブでした。
悟空の見立てでは、ウーブは閻魔大王が悟空の言葉を聞き入れて、悪のブウを転生させた存在。悟空は10年前の言葉通り、彼と再戦するためにお膳立てをしたのです。そして、最終回の「バイバイドラゴンワールド」が始まります。
望み通り悟空はウーブと戦いますが、彼は今回初めて生まれた村を出て来たような田舎育ちで、ロクな師もおらず、ただ我流で力を振るうのみでした。拳を交わすうちにそれに気づいた悟空は、武闘家として完成されたウーブとの対戦を望み、彼の師となることを決意します。そして、武闘会どころか家族やライバルであるベジータも放り出して、ウーブの故郷へ修行へ出発してしまうのです。
そんな彼を見送りながら、ベジータは「そのうちかならず勝ってみせるからなカカロット… ふん!」とつぶやきました。
●物語はどこまでも……
まだ空を飛べないウーブに、幼い頃自分も愛用した筋斗雲を渡す悟空。初めて筋斗雲で空を飛び、目を輝かせるウーブに自身の幼い頃を重ねながら、悟空は新たな戦いのために南へと飛び去って行くのでした。
「強いヤツと戦いてえ」と、サイヤ人として、そして武闘家としての欲求のもとに激闘を繰り広げた悟空の旅路は、新たな戦いへの旅立ちという形で、一旦の終わりを迎えました。物語終盤でベジータが評したように、「戦いが大好きでやさしいサイヤ人」である悟空らしい自由なラストです。
その後も、『ドラゴンボール』ワールドは、今でも広がり続けています。悟空やその家族、ライバルたちの戦いにはこれからも要注目ですね。
(マグミクス編集部)