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ポンコツすぎて逆に愛せる、ファミコンのクソゲー4選 凶悪難易度に「悟り」を開く?

まだまだ子供だったあの頃。お小遣いを貯めたり、誕生日やごほうびにおねだりをたりして手に入れたファミコンソフトたちのなかには、内容は大外れなのに憎めない、それどころか逆に愛せるソフトがありました。今回はそんなソフトを4本振り返ります。

長く愛され、今も新作が登場?

ファミコン版『いっき』のタイトル画面。なんともいえないグラフィックも記憶に残る
ファミコン版『いっき』のタイトル画面。なんともいえないグラフィックも記憶に残る

 昭和のファミコン全盛期、量産されるゲームのなかには少なからず、ひどいバグや凶悪な難易度、雑なつくりなどで「クソゲー」と揶揄されるゲームがありました。子供のお小遣いでは年に数本買えればいい方だったゲームカセットのなかで、そんな「クソゲー」をつかんでガッカリした経験はみなさんお持ちだと思います。

 でも、そんな「クソゲー」のなかにも、あまりの難易度やバランスの悪さのおかげで魂に火をつけてしまったり、おバカすぎて憎み切れない、それどころか愛してしまう要素を持っているソフトがありました。今回はそんなソフトを4本、振り返ってみましょう。

●「クソゲー」の語源? 今も愛され続ける『いっき』

 権べと田吾、たったふたりの農民による百姓一揆をモチーフとした『いっき』は、「米を取り返す」と説明書にあるのに実際は小判を集めるというゲームシステム。妙に印象的なお邪魔キャラ、そして全方位シューティングなので上位武器「竹やり」を取ると逆に弱体化してしまう……一説には「クソゲー」という言葉を産み出すきっかけとなったゲームともいわれています。

 ですが、『いっき』はバランスの悪さも飲み込んだうえでファンと開発陣に愛され、2010年にはPlayStation 3でオンラインゲーム化、2011年にはソーシャルゲームも配信され、2023年にはPCゲームとして「いっき団結」が配信されるなど、息の長い展開を見せています。

●虚弱体質の代名詞『スペランカー』

 次は「虚弱体質」の比喩表現にも使われるようになってしまった『スペランカー』です。

 1985年にファミコンへ移植された『スペランカー』は、移植の際の難易度調整で「15ドット以上落ちると死ぬ」「爆風やフラッシュに当たると死ぬ」「敵と接触すると死ぬ」という仕様になり、難易度が爆上がりすることになりました。

 そのあまりの難易度に「クソゲー」呼ばわりされることになり、後に「スペランカー」が「虚弱体質」を指すスラングになるほど、みんなの脳裏に刻まれたのです。

 しかし『スペランカー』の難易度は逆に人びとのやりこみ魂に火をつけ、ファンを産み出しました。ネットでは今でも攻略動画がたびたびアップされています。そんな彼らの愛が、後継作である『みんなでスペランカーZ』や『みんなでワイワイ!スペランカー』を産み出す原動力となりました。

【画像】お前たちは頑張ってた! クソゲーの画面内を駆け回ったキャラクターたち(10枚)

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