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重要人物だけど「1巻以内」に死んだキャラ 「ヒロイン補正あると思ってた」

強キャラ、幼なじみでも死亡

次々に主要キャラが死んでいくバイオレンスな作品『忍者と極道』1巻(講談社)
次々に主要キャラが死んでいくバイオレンスな作品『忍者と極道』1巻(講談社)

●強キャラだったはずが敗北!『忍者と極道』神賽惨蔵

 現代の日本を舞台に、忍者と極道が抗争を繰り広げるアクションマンガ『忍者と極道』(作:近藤信輔)は、最新話が更新されるたび、SNSで大きな話題を集めています。

 忍者と極道が壮絶な殺し合いを繰り返すため、作中では生首が飛ぶ、生きたまま燃やされるなど、凄惨な描写も少なくありません。忍者、極道それぞれのキャラクターたちが次々と命を落としており、ファンの間では「推しを安易に作ると死んだ時に辛い」という声も見られます。

 そのなかでも、主人公のひとりで忍者である多仲忍者(たなか・しのは)を育てた、師匠・璃刃壊左(あきば・かいざ)は作中で最初に殺されてしまいます。壊左は極道たちの大集会に強襲し、多くの極道たちを倒しました。しかし、そこで身体の異常活性化を引き起こすペーパードラッグ「地獄への回数券(ヘルズ・クーポン)」を服用した、極道・輝村極道(きむら・きわみ)との一騎打ちで敗北。遺体は挽肉にされたうえ、短刀を突き刺された姿で晒されるという挑発に使われます。

 東京の治安を守る八人の忍者「帝都八忍」の第二席で、頭も切れる壊左があえなく殺される展開は、極道たちの強さを際立たせています。最後の力を振り絞って自爆するも、「地獄への回数券」によって極道側の強敵全員が生き残ったのも、忍者側にとってハードな物語になることを示唆していました。

●幼なじみ補正も重要キャラ補正も虚しく……『テラフォーマーズ』秋田菜々緒、ドナテロ・K・デイヴス

 TVアニメや実写映画など、多数のメディアミックスも果たした人気マンガ『テラフォーマーズ』(作:貴家悠、橘賢一)の第1巻では、異常進化を遂げたゴキブリ「テラフォーマー」を駆除すべく火星へ向かった、「バグズ計画」参加者の大半が死亡しています。

 第一部の主人公・小町小吉(こまち・しょうきち)の幼なじみで、同じ計画に参加した秋田菜々緒も、そのひとり。火星に到着後、遭遇したテラフォーマーと会話をしようと不用意に近づいた際、首をあり得ない方向に折られて死亡します。バグズ手術で得た、「クモイトカイコガ」の能力を発動することもできませんでした。小吉と菜々緒がテラフォーマーに近づいていった次のページの見開きで殺されたことも、「何が起こったのかわからなかった」と思わず目を疑った読者も多かったようです。

 また、小吉たちが乗った「バグズ2号」の艦長で、同じく重要なキャラに見えたドナテロ・K・デイヴスも、あえなく死亡しています。隊員たちを逃すための囮となったドナテロは、艦内に侵入したテラフォーマーを全滅させるも、裏切り者のヴィクトリア・ウッドによって射殺されるという最期を迎えます。ヒロインに見えた幼なじみや、主人公たちを率いる艦長であろうと容赦なく倒れていく『テラフォーマーズ』は、誰が死ぬのかわからない緊張感と突如始まるギャグのギャップも魅力です。

(田中泉)

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