「復刻ミニゲーム機」ユーザーが感じた魅力とは? 若い世代惹きつける新鮮さも
新しいファン層獲得のカギは「みんなで遊ぶ楽しさ」?
各社から発売されている復刻ミニゲーム機は共通して、通常のゲームハードと違い、あとから新たなゲーム作品を追加できる仕様ではありませんが、その点は商品としての魅力を下げる要素とはなっていないようです。
往年のゲーム機と名作ソフトを小型サイズにパッケージした製品に、多くの人が懐かしさや新鮮さといった魅力を感じるだけでなく、その「遊び方」を通じて、新たなファン層を獲得する可能性をも秘めているのです。
前出の松井ムネタツさんはその可能性について指摘します。
「(復刻ミニゲーム機は)旅行やパーティなど、友人や同僚などが集まる場所で活躍している、という話をよく聞きます。本体のサイズも手頃なので持ち運びしやすく、収録ソフトは全て本体に入っているので、ゲームのROMを別途用意する必要がありません。
HDMI接続のテレビさえあれば、手軽に世代を問わず、一緒に盛り上がることができるのです。収録されているのは1人用ゲームが多い傾向ですが、みんなで楽しめる遊び方を工夫して考えるのも面白いでしょう」
復刻ミニゲーム機の開発に、メーカーはどのような思いを込めているのでしょうか。「メガドライブミニ」の発売を予定しているセガゲームスは、そのコンセプトを「メガドライブの時代」と定義しているといいます。
「メガドライブミニに収録予定の『スペースハリアーII』は、元祖メガドライブのローンチタイトルであり、『魔導物語I』はメガドライブ最後のタイトルです。メガドライブをリアルタイムに体験した人も、未体験だが当時のことは知識として知っている人も、『メガドライブがあったからこそ、いまのセガがある』と感じていただけるラインナップになっています」(セガゲームス)
収録作品の中には、現在もシリーズが続いている作品だけでなく、いま現役で活躍しているクリエイターがかつて関わった作品もあるといいます。
「メガドライブミニをきっかけに、現在のセガやセガのリリースするタイトルにも興味をもってもらえれば」(セガゲームス)
復刻ミニゲーム機は、その小さな筐体に、名作ゲームの興奮やノスタルジー、そして仲間と一緒に遊ぶ楽しさといった、さまざまな魅力を詰め込み、これからもあらゆる世代を惹きつけていく商品となるでしょう。
(マグミクス編集部)