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「深い…!」大人も思わずグッとくる、漫画『ドラえもん』傑作エピソード3選

「ドラえもん」の原作は1969年、小学館の学年誌で連載を開始し、1979年からテレビ朝日でアニメ放送が始まりました。2019年である本年は原作は50周年、アニメ40周年、ドラえもんにとってのアニバーサリーイヤーでもあります。今回はその原作マンガから、大人世代も心を動かされるようなエピソードを3話分ご紹介します。

藤子・F・不二雄の想いの結晶『ドラえもん』

『ドラえもん』 第16巻(小学館・てんとう虫コミックス)
『ドラえもん』 第16巻(小学館・てんとう虫コミックス)

『ドラえもん』の原作者、藤子・F・不二雄は児童向けの作品を描くにあたって「子供達に嘘をつくわけにはいかない」と語り、恐竜・昆虫などを描く際に必ず図鑑を見て、細部まで丁寧に描いていたそうです。

 子供たちへの真摯な思いと”本当”が詰まっている原作『ドラえもん』から、大人世代にも「刺さる」3本のお話を紹介します。

●人生に悩んだらーー『右か左か人生コース』(42巻)

 どこに行ってもジャイアンにいじめられたり、犬に追いかけられたりするのび太は、別れ道で突き立てるとその方向の未来が見える道具「コースチェッカー」を使い、障害のない道を歩こうとします。

 ところが、安全そうな道を選ぼうとするも、右にも左にも障害があることを知り、その場で立ち止まってしまうのでした。

 そこでドラえもんは「道をえらぶということは、かならずしも歩きやすい安全な道をえらぶことじゃないんだぞ」とのび太に伝えます。

 どんなにえらい人でも、道一本選んだだけで何かを成し遂げたわけではなく、血の滲むような努力をして道を切り拓いていくのだと、ドラえもんは熱弁。それを聞いて、のび太は悪い結果が見えている道へと勇ましく進み出すのです。

 人生は選択の連続。つい楽で安全な道を選んでしまいがちですが、辛いことがあるとわかっていても行きたい場所へ向かって進んでいくことの大切さを教えてくれるエピソードです。

●夜寝ることの大切さーー『夜の世界の王さまだ!』(6巻)

 1日の半分寝ているということは、死んでいる時間を半分も過ごしている。この時間を有効に使えば2倍生きることになる、といった持論を展開し、のび太は「24時間ねむくもならないし、つかれもしない薬」を飲んで深夜の街を散歩しますが、皆寝ているのですることがありません。

 寒い夜に彷徨っていることが馬鹿らしくなり「あったかいふとんでぐっすりねる!こんな楽しいことがほかにあるか」と思い直し、ドラえもんから薬の効果を消す薬をもらい眠るのでした。

 現代人は睡眠を疎かにしてしまいがちですが、このお話は布団で寝ることの大切さや、「眠らなくても疲れない」という漠然とした憧れに対する回答ととらえることもできます。

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