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『世界名作劇場』大人になると分かる「落涙必至」の切ないエピソード

『フランダースの犬』からスタートした日本アニメーションの『世界名作劇場』は、現在もさまざまな配信サービスで視聴可能です。子供の頃とは違う、「主人公を見守る大人の視点」から、「大人になったからこそ分かる泣ける&切ないシーン」を振り返ってみましょう。

泣けるのは最終回だけじゃない! けなげなネロに涙腺崩壊

愛犬・パトラッシュとの出会いや幼なじみのアロアとの楽しい野いちご摘みのエピソードが収録されているDVD『フランダースの犬』vol.1  (バンダイビジュアル)
愛犬・パトラッシュとの出会いや幼なじみのアロアとの楽しい野いちご摘みのエピソードが収録されているDVD『フランダースの犬』vol.1 (バンダイビジュアル)

『世界名作劇場』は、日本アニメーションの公式では同社制作の『フランダースの犬』(1975年)から、『こんにちはアン Before Green Gables』(2009年)までの、シリーズ計26作品があります。その黄金期であった1970年代、80年代に子供時代を過ごした方にとっては、家族で一緒に見て、笑ったり泣いたりした懐かしいアニメ番組として心に残っていることでしょう。

 しかし、よーく思い出してみると、大人と子供では泣くタイミングが違うことは、なかったでしょうか? これは、子供が主人公の児童文学をベースにした作品であることから、子供は主人公と同じ目線で冒険を楽しみ、友情や愛情を知って成長できる一方、大人は自分の子供に対するように主人公を見守っていたためと考えられます。

 今回は『世界名作劇場』で「大人になったからこそ分かる泣ける&切ないシーン」について振り返ります。2023年3月現在、『世界名作劇場』の作品は、Amazon prime videoやフジテレビオンデマンド、バンダイチャンネル、dアニメストアなどで視聴することができるので、大人ならではの視点から、再視聴してみるのもオススメです。

●『フランダースの犬』……貧しさを恨まない、ネロのけなげさが切ない

 幼い頃に両親を亡くしたネロは、絵が得意な少年。祖父と一緒に牛乳配達の仕事をしてつつましく暮らしていた彼は、飼い主からひどい虐待を受けて捨てられていた犬・パトラッシュを助け、祖父亡き後も支え合って生きていました。しかし、裕福な幼なじみの少女・アロアの父親に嫌われ、風車小屋に放火した犯人だと疑われたことで、ネロはますます追い詰められ、ついには寒い雪の日に家を追い出されてしまうのです……。

『フランダースの犬』といえば、誰もが大号泣するであろう場面は、すべてを失ったネロがパトラッシュとともに天使に導かれて天に昇っていくシーンでした。仕事が多忙を極めた時、来客前の掃除や料理の準備で疲れ果てた時、ベッドに倒れこみながら、思わず言ってしまったことはないでしょうか? 「パトラッシュ、ぼくはもう疲れたよ」と。そのくらい、脳に刻み込まれた泣けるシーンです。

 そんな『フランダースの犬』には、子供の頃には分からなかった、「大人になって胸が締め付けられるシーン」がいくつもあります。そのひとつが、アロアがネロにお父さんの古い帳簿をあげるエピソード(第15話)です。当時、紙は高価だったため、貧しいネロには買うことができず、いつも木の板に絵を描いていました。そんなネロに、アロアは、お父さんの古い帳簿を渡し、何も書かれていない裏に絵の練習するよう勧めたのです。

 帳簿を抱きしめたネロの「あぁ、紙のにおいだ……」という、うれしそうな顔と声。子供の頃は、ただ「紙がもらえて嬉しいんだな」としか思いませんでしたが、大人になると、貧しさのせいで我慢していたことは多いはずなのに、それを恨んだり嘆いたりしないネロのけなげさが切なくて泣けます。

【画像】タイトル見ただけでたまらん!泣ける『世界名作劇場』(7枚)

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