25周年迎えた『ときメモ』が、恋愛ゲームに起こした「革命」とは?
25年経っても続く『ときめきメモリアル』の快進撃

PCエンジン版から始まった『ときメモ』も、その後プレイステーションやセガサターン、スーパーファミコンなどさまざまなハードに移植されました。シリーズ続編も「4」まで発売され、初代ヒロインである藤崎詩織のその後が少し語られたりもしています。
その藤崎詩織、2018年にはアーケード協力対戦ゲーム『ボンバーガール』に元祖ボンバーガールとして登場し、無敵スキル「伝説の樹の下で」を駆使して、一時は「藤崎詩織を倒せるのは藤崎詩織のみ」という状況になるほどの猛威をふるいました(注:現在は修正済みです)。
他にも、2002年には女性向けの『ときめきメモリアル Girl’s Side』が発売され、こちらも人気作に。2019年の4月には、ときメモシリーズ最新作となる『ときめきメモリアル Girl’s Side 4』の制作決定が発表され、ファンを歓喜させました。今なお、『ときメモ』の系譜は続いているのです。
疑似恋愛だけでない『ときメモ』の魅力
25年にわたって遊び継がれている『ときメモ』シリーズは、何がすごいのでしょうか。
まず、恋愛を疑似体験できるシミュレーションゲームというのは、『ときメモ』以前にはほぼPCの「18禁ゲーム」しかありませんでした。
当時の「18禁ゲーム」は絵を見るためにコマンド選択をするタイプが多く、『ときメモ』のような「パラメータを上げてキャラクターを成長させると、ヒロインたちが主人公の存在を意識して登場してくれる」という、やりごたえのある主人公の成長シミュレーションゲームとして、高度な調整がなされていたものは皆無だったと記憶しています。
「魅力的なキャラクターとの疑似恋愛」+「ゲームとしての面白さ」。これが『ときメモ』シリーズの力の源だと筆者は考えています。
『ときメモ』の大ヒットのあと、恋愛シミュレーションゲームは膨大な数が発売されています。筆者もさまざまなゲームを遊び、楽しませてもらいましたが、いまだに初代『ときメモ』を超える作品には出会えていません。果たしてあの胸のときめきを再び感じることができる日が来るのかどうか。KONAMIさま、どうか『VR ときめきメモリアル』とか、出していただけませんかね?
オープニングはもちろん『もっと! もっと! ときめき!』で!
(ライター 早川清一朗)