マグミクス | manga * anime * game

『鬼滅の刃』全23巻は「かなり短い」方? 他のジャンプ漫画の同じ頃と比較

『鬼滅の刃』はアニメの「刀鍛冶の里編」が始まり、今、再びの熱狂を生んでいます。そんな同作は、原作は全23巻と「週刊少年ジャンプ」の人気作にしては、短い印象です。果たして他のジャンプレジェンド作品の23巻は、どのあたりの物語だったのでしょうか?

23巻って本来は「短くない」はず?

アニメ『鬼滅の刃』キービジュアル (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
アニメ『鬼滅の刃』キービジュアル (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 アニメの「刀鍛冶の里編」が2023年4月9日に放送開始された『鬼滅の刃』(原作:吾峠呼世晴)は、また再び日本全国で熱狂を巻き起こしています。『鬼滅の刃』は、原作の連載は2016年から2020年の間でした。もう3年も前に、とっくに最終回を迎えています。

 人気絶頂期に、「週刊少年ジャンプ」においていわゆる「引き伸ばし」がされることもなく、完結を迎えたことは当時マンガファンに衝撃を与えました。『鬼滅の刃』は、巻数にして全23巻です。ジャンプのみならず、少年マンガでは30、40、50巻、さらにそれ以上と続いていく人気作も多いなか、改めてその「潔さ」が際立ちます。ちなみに『鬼滅』が完結した23巻は、他の人気ジャンプ作品では、どのあたりの物語だったのでしょうか?

 まず世界的人気を誇る『ドラゴンボール』(著:鳥山明)は全42巻の作品ですが、23巻は「フリーザ編」の真っ只中でした。ギニュー特戦隊が登場した巻です。巻数としてはちょうど折り返しを過ぎたあたりなのですが、これからフリーザはもちろん、「セル」「魔人ブウ」らとの戦いが待ち受けていることを考えると、「まだまだ」と言える地点です。

 続いて23年4月時点で、105巻まで到達している看板マンガ『ONE PIECE』の23巻は、もう巻数の時点で「序盤」な気がします。実際のところどうだったかと言えば、物語は「アラバスタ編」のクライマックスでした。ビビの笑顔が印象的な表紙の、とんでもなく泣ける巻です。当たり前ですが、23巻という数字は最高のドラマを生み出すには十分すぎるものなのです。

 つづいて、吾峠先生が好きなマンガとして公言している『ジョジョの奇妙な冒険』(著:荒木飛呂彦)は、現在、第9部「The JOJOLands(ザ・ジョジョランズ)」が連載中です。8部までで単行本は通算131巻も出ており、23巻は第3部の中盤でした。承太郎とダービーとの、「ポーカーバトル」が繰り広げられています。ラスボス・DIOとの決着がつくのは、28巻のことでした。

 さらに全201巻の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(著:秋本治)の23巻は、両さんが派出所を爆破するなど例のごとく大暴れするエピソードが描かれますが、特筆すべきは本田の父親が初登場した点でしょうか。アニメではおなじみの左近寺やボルボ、麻里愛の登場はずっと後なのです。

 その他、吾峠先生が「このマンガがすごい!2019」で好きなマンガとして挙げた『BLEACH』(著:久保帯人 全74巻)の23巻は、「破面(アランカル)編」の序盤で、一護たちのところに尸魂界から死神たちの援軍が来たばかりのところから始まります。また、もうひとつ好きなマンガとして名前が挙げられていた『NARUTO―ナルト―』(著:岸本斉史 全72巻)は、23巻ではまだ「少年編」で、敵の君麻呂がナルトたちの前に出現するところでした。

 もちろん、巻数を積み重ねた結果、特別な感動が生まれたマンガも多いですが、例えば『ONE PIECE』で長期にわたる「バロックワークス」との戦いがひと段落を迎えたように、大きなドラマを語るにおいて23巻はある意味、読者としても気持ちの良い巻数なのかもしれません。今あなたの手元にあるマンガの23巻は、どのあたりですか?

(片野)

【画像】23巻だと初登場のはるか前? 長寿マンガの人気キャラを見る(7枚)

画像ギャラリー