今じゃ絶対アウト?『稲中』の過激すぎる名場面 「裏ビデオ」「ペットボトルが」
平成を代表するギャグマンガ『行け!稲中卓球部』は下ネタや過激すぎる表現が多いことでも知られています。かつて笑いの渦に巻き込んだギャグも、令和の今ではアウトかもしれない表現ばかりです。
「コンプラ違反」でも、多くの人を楽しませてくれたのは事実
中学校の卓球部を舞台にした『行け!稲中卓球部』は、平成初期に「週刊ヤングマガジン」で連載されていた青春ギャグマンガです。個性的なキャラクターたちがドタバタを繰り広げ、下ネタや悪ふざけのノリが過激になることもしばしばでしたが、当時の少年少女たちを笑いの渦に巻き込み、大人気になりました。そんな『稲中』の「令和ではアウトかもしれない」過激なエピソードは、今でも腹を抱えて笑ってしまうことでしょう。
1例を挙げると、部員である井沢が拾ってきたホームレスのおじさん「サンチェ」のエピソードが人気です。もともとは稲中の飼育小屋で発見された人物でしたが、次第に井沢との友情が芽生えていきます。しかし後にサンチェは失踪し、その後意地悪な中年女性・キヨ子の元で掃除や身の回りなどの雑用をさせられていました。こき使われていただけならまだしも、キヨ子がサンチェを「バター犬」のように使っていたという、「ド下ネタエピソード」も強烈です。
『稲中』のなかでも、特に下品でくだらないことを繰り返しているキャラが前野です。初期から使っていた彼の必殺技は、卓球の試合中に繰り出す「はみちんサーブ」というものでした。短パンからわざと股間をはみ出させて相手の意表をつくこの技は、マンガでは股間が生々しく描かれており、規制が緩かった時代を感じさせてくれます。
SNSでも「卓球と聞いたらまず『はみちんサーブ』が浮かぶの、そろそろやめたい」「自分卓球部でしたので、はみちんサーブしてましたよ(笑)」などと「はみちんサーブ」が頭から離れない読者の声も多数あり、当時の読者に強いインパクトを与えていたことがうかがえます。
また、前野と一緒にいると悪ノリしてしまうことが多い井沢も、「ペットボトルに局部を入れて抜けなくなる」というおバカすぎるエピソードを披露していました。
放課後、部室に一番乗りした井沢はペットボトルが置いてあるのを見つけると、なんとおもむろにそのペットボトルに股間を入れ、抜けなくなってしまうのです。後に魔がさしたと説明する井沢でしたが、中学生男子が考えそうなエピソードに、ネット上では今でも「井沢のペットボトル抜けない回クソおもろい」「井沢が股間にペットボトルを挿してシフトチェンジされるシーンめっちゃ好き」などと人気を集めています。
また、時代を感じるエピソードとして、「裏ビデオ」を入手してみんなで見ながら盛り上がっていた回もあげられるでしょう。同エピソードは「稲中で裏ビデオを見た回を思い出す」「『裏ビデオ』ってワードを覚えたのも、このマンガのおかげです」といった声も多数あり、特に印象に残っていた人が多かったようです。
同エピソードでテンション高く裏ビデオを見ていた井沢と前野でしたが、実際の女性器を見て期待していたものとは違ったようで、急にテンションが下がる様子が描かれています。ネット上では「すごく男子中学生の気持ちが出ている感じ」「自分も同じようなリアクションだった」などのコメントがありました。
今回取り上げたエピソードの他にも、『稲中』は今だったらSNSで炎上するかもしれない表現のオンパレードです。しかし、ここまで下ネタなどを大っぴらに表現してくれたのも、同作の魅力であり、支持された理由だったのは確かでしょう。
(LUIS FIELD)