『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は「お決まり」を壊し、新たな魅力を創造する?
日本では世界最速となる2019年6月28日に公開予定の映画「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」は、2017年に再始動した新スパイダーマン映画『スパイダーマン:ホームカミング』の第2作目です。全世界で大ヒットを記録したマーベル映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』後を初めて描く、本作の注目ポイントを紹介します。
アイアンマンの“息子”としてスパイダーマンが居場所を探す物語
2019年6月28日に日本で世界最速公開予定の映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』。米国では7月2日公開予定であり、日本でのスパイダーマン人気を感じさせる期待作として、注目を浴びています。
世界で大ヒットを記録しているマーベル映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界を描く、最初の映画であるというのも、見どころの一つです。2017年に過去シリーズとは別に再始動した新スパイダーマンシリーズの2作目であり、1作目はスパイダーマンのホームであるNYを舞台にしましたが、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』では夏休みで、ヨーロッパへと舞台を移します。
『エンドゲーム』を観たという前提で紹介しますと、今作はほぼその「直後」の世界を描いています。スパイダーマンにとって憧れであり、父親や師のような存在だったアイアンマン=トニー・スタークを失った世界というのがこの作品の軸であり、亡きアイアンマンを世界が追悼するなかで、息子のように悲しむスパイダーマン、ピーター・パーカーの姿が冒頭から見られるでしょう。
他人のためにスーツを作らず、本当に信頼できるもののみに手を貸すトニー・スタークにスカウトされたピーター。エンドゲームではピーターが敵の手で消えてしまったことを後悔し、自ら動くなどアイアンマンに息子のように思われていた点は、作品から理解できます。
今作では、トニーが遺したものを受け取るのではと予想されていますが、それが特注スーツだけでなく、トニーが背負っていたヒーローとしての心も受け継がれるのではと考えられます。
前作『スパイダーマン:ホームカミング』では、ピーターを「子供だから」とあしらっていたトニーの付き人ハッピーも、今作では「トニーは君に全てを託したんだ」と認めるなど、味方としてピーターを助けてくれるようです。まさに息子が亡き父親の後を継ぐような形として、今作では活躍してくれるでしょう。