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『ガンダム』もしララァが生きてたら、1年戦争の結果は変わってた?

宇宙世紀に多大な影響を与えたニュータイプといえば、誰もがシャア・アズナブルとアムロ・レイの名前をあげるでしょう。しかしそのふたりに生涯に渡って癒えない傷を残し、強烈な影響を与えたララァ・スンもまた宇宙世紀の重要人物です。ララァが生きていたら歴史が変わったでしょうか? またアムロとシャアの関係に変化があったでしょうか?

ガンダム史上最高のエース達に深い影響を与えたニュータイプ

死後、アムロの夢に現れ「永遠にアムロとシャアの間にいたい」と発言したララァ。画像は『GGG 機動戦士ガンダム ララァ・スン』(メガハウス)
死後、アムロの夢に現れ「永遠にアムロとシャアの間にいたい」と発言したララァ。画像は『GGG 機動戦士ガンダム ララァ・スン』(メガハウス)

 アムロとシャアにとって運命のニュータイプ、ララァ・スン。もしも彼女が生きていたら、その後の歴史はどうなっていたでしょうか?この記事ではララァが生存した場合に起こりうるケースについて考察します。

●一年戦争の結果が変わってしまう

 最初に気になるのはジオン公国と地球連邦の戦争の行方です。ギレン総帥はア・バオア・クー攻防戦の前にソーラ・レイでデギン公王を謀殺しており、既に父殺しのフラグが立っています[a][b]。ララァの生死に関わらず「父殺しの罪はたとえ総帥であっても免れることはできない」としてキシリアに射殺される流れは変わらないでしょう。

 問題はキシリアです。キシリアは「グラナダの戦力と、本国の戦力が残っている」「私が生き延びねばジオンが失われる」と発言しており、劣勢のア・バオア・クーから逃げ出して再起を図るつもりでした。そこをシャアに撃たれたのです。

 しかしララァが生存している場合はシャアとアムロとの決着がついていない可能性が高く、キシリアが脱出に成功するかもしれません。そうなると、ジオン公国は本国サイド3が陥落するまで泥沼の戦いを続けるか、デギン公王の意思を継いで講和するかのどちらかになると思われます。ジオン軍人であるシャアやララァもキシリアの配下としてア・バオア・クーを脱出し、終戦まで戦ったに違いありません。宇宙世紀の歴史が大きく変わっていたと考えられます。

●ララァがいればザビ家への復讐心を捨てられる?

 シャアがザビ家への復讐を誓ったのは父ダイクンを謀殺した疑いがあるからですが、それだけではないと思われます。本当は母アストライアが塔に幽閉されたまま死んでしまったことで、心にあいた穴を埋めたいという気持ちがあったのではないでしょうか。

 映画『逆襲のシャア』では「ララァ・スンは、私の母になってくれるかもしれなかった女性だ」と発言しており、シャアが自分を無条件に肯定してくれる母親のような存在を求めていたことは明らかです。

 ガルマを死に追いやった時、シャアは復讐を達成した高揚感ではなく虚しさを感じていたように見受けられます。ザビ家への復讐心は逆境に追いやられた自分自身を奮い立たせるための一時的なカンフル剤のようなものだったのではないでしょうか。キシリアをバズーカで撃ったのは、たまたま条件が揃っていたからであり、最初から計画していたわけではありません。

 つまり自分を肯定してくれるララァが傍にいてくれるなら、シャアはそれだけでかなり満ち足りてしまうかもしれません。たとえキシリアが生き残っていたとしても復讐心を捨て、キャスバル・レム・ダイクンの名前に縛られず、妹アルテイシアのように権力闘争から距離をとる可能性も否定できません。地球圏を離れて木星へ行くなど新たな選択肢が生まれるでしょう。

【画像】ガンダムパイロットに影響を与えた悲運の女性ニュータイプたち(6枚)

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