夢の対決「ゴジラvsガメラ」は実現するか? BS12で、『ゴジラ』『ガメラ』一挙放映
日本の特撮シーンは、東宝映画『ゴジラ』の大ヒットによって、その歴史を重ねてきました。後発となった大映の『ガメラ』ですが、「平成ガメラ」三部作は高い評価を受け、特撮界に大きな影響を与えています。このGWにBS12で放映される「怪獣映画特集」の見どころを紹介しつつ、ゴジラとガメラの「夢の対決」の可能性を探ります。
怪獣映画ファンが待ち望む、ドリームマッチ
ジャイアント馬場とアントニオ猪木が闘ったら、どちらが勝つか? 昭和のプロレスファンなら、誰しもが想像したドリームカードです。同じように、往年の怪獣映画ファンが夢想したのが、「破壊神」ゴジラと「守護神」ガメラとの対戦です。
東宝の特撮映画『ゴジラ』(1954年)が大ヒットしたことにより、他の映画会社も次々と怪獣映画を製作するようになりました。大映の『大怪獣ガメラ』(1965年)も、そのひとつです。東宝の看板映画となった「ゴジラ」シリーズは、2023年11月に公開される山崎貴監督の新作『ゴジラ』で30本目となります。子供たちに人気を呼んだ「ガメラ」シリーズも、これまでに12本が製作されています。
長い人気を誇るゴジラとガメラは、それぞれ時代ごと、作品ごとに異なる面白さがあるわけですが、2023年のGW期間に、BS12ではゴジラ派とガメラ派のどちらも楽しめる「怪獣映画特集」が組まれています。
5月2日(火)から『キングコング対ゴジラ』(1962年)をはじめとする「ゴジラ」シリーズを合計6本、5月6日(土)からは『ガメラ 大怪獣空中決戦』など「平成ガメラ」三部作を連日オンエアの予定です。
ハリウッドでも活躍するスーパースター・ゴジラ
小栗旬さんが出演したことでも話題を呼んだハリウッド版『ゴジラvsコング』(2021年)は、続編『Godzilla × Kong:The New Empire』が2024年に公開されることが決まっています。そのオリジナル版となったのが、日本を舞台にした本多猪四郎監督の『キングコング対ゴジラ』です。日米の大物怪獣同士の初対決とあって、記録的なヒット作となりました。
日本列島を蹂躙(じゅうりん)したゴジラが、再び日本に上陸。南洋の孤島・ファロ島から運ばれてきたキングコングと対決することになります。主人公のカメラマン・桜井(高島忠夫)の妹・ふみ子役で浜美枝さん、友人のたみ枝役で若林映子さんが出演し、怪獣映画に華やかさをもたらしています。本作で注目された浜美枝さんと若林映子さんは、『007は二度死ぬ』(1967年)のボンドガールにそろって抜擢されることになります。
1970年代の巨大ロボットブームに乗って登場したメカゴジラが大暴れするのは、『メカゴジラの逆襲』(1975年)です。目から溶解光線、胸から高圧電磁光線、手から回転式フィンガーミサイル……。全身が武器だらけの、すごいヤツです。さすがのゴジラも苦戦を強いられます。平田昭彦さんのマッドサイエンティストぶり、サイボーグ美少女・桂(藍とも子)をめぐる悲恋ストーリーも見逃せません。
金子修介監督にとって、念願の初ゴジラ映画となった『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(2001年)も必見作です。タイトルからは漏れてしまっていますが、映画中盤で見せるバラゴンの奮戦は、涙を誘うものがあります。