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40代向けにおすすめの「異世界作品」とは? オトナ世代が共感できる「わかりやすさ」

社会人生活を続けて40代に入ると、キャンプや焚火、車中泊など、普段とは違う生活がとても楽しく感じられるようになるものです。近年のアニメで異世界へ転生や転移する作品が多いのもうなずけます。2023年冬に放送され、配信サービスなどでイッキ見できる異世界作品のなかから、40代の方におすすめの作品を3つ紹介します。

大手スーパー・イオンが協力した「異世界もの」

 40代以上のオトナ世代でも、GWのような休みがあると、普段の生活を忘れて没頭できるコンテンツを楽しみたいと思うこともあるのではないでしょうか? 人によってはなじみの薄い「異世界」アニメのなかにも、オトナ世代が共感し楽しめる作品があります。2023年冬クールに放送され、配信サービスなどでイッキ見できる異世界作品のなかから、40代の方におすすめの3作品を紹介します。

●とんでもスキルで異世界放浪メシ

『とんでもスキルで異世界放浪メシ』は、江口連先生が『小説家になろう』に連載中の原作をもとに製作されたTVアニメです。

 主人公の向田剛志(ムコーダ)は料理が趣味の平凡なサラリーマンとして日々を送っていましたが、ある日、数人の少年少女たちとともに「勇者召喚」により異世界「レイセヘル王国」へと召喚されてしまいます。召喚の際に固有スキル「ネットスーパー」を与えられたムコーダでしたが、国王たちが贅沢な生活を送っていたことから勇者として利用されるだけだと考え、自分のスキルは役に立たないと伝えてその場を立ち去りました。

 しかしムコーダのスキルは現代日本のネットスーパーから自由に商品を取り寄せることができるという便利なもので、しかも食べるとステータスアップの効果があることも判明。間もなく戦争が始まると聞きつけたムコーダは国境が封鎖される前に王国を脱出、冒険者を雇い隣国へと脱出を図りましたが、ムコーダが作った生姜焼きの匂いに誘われ伝説の魔獣「フェンリル」が出現。フェルと名付け、ともに旅をするようになります。

 さらに仲間としてスライムのスイも加わり、甘味好きの女神・ニンリルに甘いものをお供えして神の加護を受けるなど、ムコーダは日々刺激的な旅を続けるのでした。

 本作の最大の特徴といえるのが、リアル企業との連携です。ネットスーパーには堂々と「イオン」のロゴが使用されており、「エバラ生姜焼きのタレ」も現実世界の商品がそのまま登場しています。現代社会におけるアニメの存在感を感じられるという点でも、『とんでもスキルで異世界放浪メシ』は重要な作品と言えるでしょう。

●便利屋斎藤さん、異世界に行く

アニメ『便利屋斎藤さん、異世界に行く』キービジュアル (C) 一智和智・KADOKAWA刊/「便利屋斎藤さん、異世界に行く」製作委員会
アニメ『便利屋斎藤さん、異世界に行く』キービジュアル (C) 一智和智・KADOKAWA刊/「便利屋斎藤さん、異世界に行く」製作委員会

『便利屋斎藤さん、異世界に行く』は、一智和智先生が『ComicWalker』などで連載しているマンガ作品をTVアニメ化したものです。

 主人公のサイトウは、現代日本では便利屋の従業員として働いていた人物です。しかし給料は安い上に現場では理不尽な扱いを受けることも多く、辛い日々を送っていたある日、突然異世界に召喚されてしまいます。

 自分を召喚した魔法使いのパーティに冒険者として迎え入れられたサイトウは、便利屋の現場で鍛えたさまざまな技術を駆使して罠の解除や鍵開け、鎧(よろい)の修繕などのサポート業務を担当して仲間たちの信頼を勝ち取りました。現代日本では得られなかった賞賛や信頼に満ちた異世界での生活を気に入ったサイトウは、日本への帰還はあきらめて冒険者として旅を続ける決断を下します。

 サイトウに恋するツンデレ重戦士のラエルザ、物忘れが激しい伝説級の魔術師モーロック、とある事情からお金にがめつい神聖魔術師のラファンパンたちとの旅は、サイトウの人生を価値あるものとしてくれるのでしょうか?

 本作の大きな特徴は、主人公が召喚された際にチート能力などを与えられていないところでしょう。身につけた技術と知識、そして周囲の信頼を頼りに生きていくという地に足の着いた物語は、異彩を放ちながらも多くの人を納得させるだけの説得力に満ちています。

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