5月9日は「ゴッグの日」 『ガンダム』初の水陸両用MSはもっと評価されるべき?
5月9日は「ゴッグの日」。『機動戦士ガンダム』に登場した水陸両用MSの第1号です。その特異なフォルムから好き嫌いが分かれるMSですが、初登場時はガンダムを苦しめる活躍をした数少ないMSでした。
水陸両用MSの「一番手」として搭乗

本日5月9日は「ゴッグの日」。ゴッグとは『機動戦士ガンダム』に登場する水陸両用MS(モビルスーツ)です。それまでに登場した汎用型MSとは一線を画すフォルムと武装を持ったMSでした。
ゴッグの型番は「MSM-03」。初の水中用MSとして改良された「MS-06M/MSM-01 ザク・マリンタイプ」、ゴッグと次期量産型の座を競った「MSM-02水中実験機」の次にMSMシリーズの型番をもらっています。
この水中実験機との試験評価の結果、正式に初の水陸両用MS量産型となりました。一説によるとゴッグの量産はオデッサ作戦よりもかなり早い時期だったそうです。劇中でアムロ・レイがゴッグの名前を知っていたことを考えれば、つじつまが合う話でしょう。
水中と陸上の活動、その両方で活躍できるようにゴッグの兵装は固定武装だけですが、特殊かつ独特の発想のものがそろっています。
まずは腹部に搭載した固定式のメガ粒子砲が2門。一説には機外の水を冷却剤として用いる水冷式核融合炉を搭載したことで使用可能になったと言われています。ジオン公国軍の量産型MSでは初のビーム兵器。ただし威力はそれほど高くはないようです。
そして両手に装備された格闘戦用の爪「アイアン・ネイル」。通常のMSのような武器を持てるマニピュレーターでなく、近接戦闘に特化したこの爪は、以降の水陸両用MSにも引き継がれた伝統的な武装となります。
この他にも腹部のメガ粒子砲の横に装備された魚雷が2門(一説にはミサイルランチャー)。頭部には迎撃用の光線兵器「フォノンメーザー」。水中で機雷などをからめとるゲル状の物質を放出する「フリージーヤード」と、攻防両面に豊富な固定武装を持っています。
しかし、ゴッグの一番特徴的な武装といえば、水中用ゆえに与えられた強固な装甲とパワーかもしれません。アニメ初登場の際、水中から目的地に侵入する際に数発の機雷ならばものともせず進行し、陸に上がった後もそのパワーで地球連邦軍の戦車部隊を単独で翻ろうしています。
何よりもガンダムの新兵器である「ハイパーハンマー」を両手で受け止めるというシンプルな方法で直撃を防ぎ、その鎖を引きちぎるという方法で無力化しました。このままでは勝てないと判断してアムロはこの後一時後退するのですから、初戦のゴッグの活躍は十分な戦果を挙げたといえるかもしれません。
あのアムロを戦略的撤退に追い込んだという点だけを見ても、ゴッグの優秀さはもっと評価されてもいいと思います。