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『ドラクエ3』で「おうごんのつめ」を持ってラスボスに挑戦 残ったのは「切なさ」だけ?

1988年にファミコンで発売された後、スーパーファミコン、ゲームボーイ、スマートフォン、ニンテンドー3DS、Nintendo Switchなどさまざまなハードに移植された名作RPG『ドラゴンクエストIII そして伝説へ』を久しぶりにプレイ。所有するとモンスターの出現率が上がる「おうごんのつめ」を持ったまま、ラスボスの討伐に向かいましたが……?

「ギアガの大穴」を通ってアレフガルドへ

真のラスボス、ゾーマを追って地の底の「アレフガルド」にやってきた勇者たち。パーティの武闘家は「おうごんのつめ」に加え「まほうのビキニ」も装備している
真のラスボス、ゾーマを追って地の底の「アレフガルド」にやってきた勇者たち。パーティの武闘家は「おうごんのつめ」に加え「まほうのビキニ」も装備している

 今年2023年は、ファミコンRPG最高傑作のひとつ」と評価される『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(以下、ドラクエ3)の発売から35周年となります。この機会に、久しぶりにファミコン版『ドラクエ3』をプレイしました。しかも、武闘家用の最強武器だが、モンスターの出現率が大幅に上がる「おうごんのつめ」を持ったままエンディングまで突き進むというチャレンジを行いました。

 そのプレイの様子は、以前「魔物を引き寄せる「おうごんのつめ」でバラモス討伐を目指すとどうなる?」というタイトルでご紹介しました。バラモスを倒した時点で、船を手に入れて転職してレベル1になった戦士が36レベル、武道家35レベルとなりました。通常プレイと比較して、取得経験値は2倍……という感じです。

 今回は「おうごんのつめ」を持ったまま、ラスボスの「ゾーマ」を倒すところまでを目指します。RPGらしく、前回のおさらいも含めて、ゲームをプレイしつつ、脳内ストーリーで「解釈」してみましょう。

* * *

 私は勇者アリエル。勇者オルテガの息子として育てられたが、実は娘だ。

 アリアハンでは、誰もが私を男性と認識する。自分らしく生きたいと苦しんでいたら、仲間で商人のロミオが「私が私らしく生きられる町」ロミオバークを作ってくれた。でも、彼は私のために、イエローオーブを無理に手に入れたことで投獄されてしまう。

 アリアハン王に魔王バラモス討伐を報告し、そうしたら勇者を辞めて、ロミオのところに戻ろう。そう決意して王と面会した私は、大魔王ゾーマの存在を知る。ゾーマはこの世界を闇に覆うと宣言。意気消沈したアリアハン王は、ゾーマの存在を秘密にしてしまった。

 アリアハンの城を出た私は、仲間である戦士ライアス、武道家シレネア(このふたりは全ての呪文が使える)、賢者ニコライに宣言した。

「これから、大魔王ゾーマの居場所を探し出し、これを討とうと思う」

「一銭にもなりません。国王は事件を隠ぺいしようとしているのですよ」と賢者ニコライ。

「バラモスを倒しても、何も報酬なんていただいていませんけど」と私。

「おうごんのつめを試せる相手がいるなら、なんでもいいわ。ゾーマって強いんでしょ」。シレネアがつめを手入れしつつ、うっとりとして言った。

「ていうか、勇者の仕事ってそういうもんだ。……金ならもういらねぇよ」と戦士ライアス。

 実際、おうごんのつめが魔物を呼び寄せ、倒すたびに金品を落とすので、私たちは手持ちと銀行を合わせて20万ゴールドくらい持っている。

「そう。私の父は勇者オルテガで、私も勇者。理由はそれだけだし、それで十分なの」

 不死鳥ラーミアで、世界中を冒険したけれど、父オルテガの消息はわからなかった。亡くなっているのかもしれないけど、今もゾーマと戦っているのかもしれない。私は自分らしくは生きたいけれど、勇者であることには誇りがあった。父に恥じる生き方はできない。

 私たちはラーミアに乗り、ゾーマの居場所を探す。怪しい場所の目星はついていた。バラモス城のすぐ近く。ギアガの大穴だ。以前は城壁のような壁で囲まれていたが、今は破壊されている。巨大な力が通過した証だ。大穴に近づいた私たちは、強い魔力に引き込まれ、穴に落ちた。

 ゾーマの罠とか思ったが、はるか下まで落ちたとき、落下速度がゆるやかになり、怪我することなく、地面に着地した。何者かが干渉した気配を感じる。周囲は闇に覆われた港で、灯りに照らされていた。港の管理者たちに話を聞くと、ここはアレフガルドという場所で、大魔王ゾーマが支配する常闇(とこやみ)の世界らしい。管理者たちは、バラモスを倒した私たちに協力するために、帆船を提供してくれた。

 夜の船旅。アレフガルドにも海の魔物が出る。

 キングマーマンを倒したら、宝箱を持っていて「まほうのビキニ」が入っていた。昔、私が女性だと理解してもらうために「あぶないみずぎ」を着たことを思い出す。

「今回はわたしが着るわ。暗いから恥ずかしくないし」とシレネアが持っていった。

* * *

 というわけでアレフガルド。設定では地下世界なんですが、穴からダイブして到着するんですよね。塔から落ちてもノーダメージの世界だから、今さらだけど。

 港に置かれている船を、何も言わないで持っていくのはドロボーだと思うので、脳内解釈しました。アレフガルドで最初にすることは、海でキングマーマン狩り。武道家最強の防具である「まほうのビキニ」を64分の1の確率で落とすからです。もちろん女性しか装備できないので、武道家は女性がいいのです。

『ドラクエIII』ラスボスを倒した後に明らかとなる、「切ない結末」(10枚)

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