『スラムダンク』のカラー「赤」にさまざまな意見 90年代を席巻した「伝説のチーム」とは
『SLAM DUNK』で赤いものといえば、湘北高校のユニフォームと桜木花道の頭が印象的です。赤色は『SLAM DUNK』を象徴する色となっていますが、どちらもモデルになったと言われている人物や団体が存在するのをご存知でしょうか。
桜木花道は7年間「リバウンド王」を取り続けた選手がモデル?
『SLAM DUNK』といえば、1990年から1996年にかけて連載された井上雄彦による大人気バスケマンガです。現在でも根強い人気を誇り、昨年12月には映画『THE FIRST SLAM DUNK』が公開され、大きな話題を集めました。『SLAM DUNK』を見た人であれば、湘北高校の「赤い」ユニフォームと、桜木花道の「赤い」頭がインパクトに残ったのではないでしょうか? 実は、この両者にはそれぞれモデルとなったチームと人物があるといわれています。
まず湘北高校のユニフォームは、NBAの「シカゴ・ブルズ」によく似ており、影響を指摘する声があがっています。「ブルズ」のユニフォームは、湘北高校と同じように真っ赤なデザインに白のラインが印象的です。湘北高校のユニフォームと違う点といえば、「ブルズ」のユニフォームのパンツにはチームロゴの赤い雄牛が描かれていることくらいでしょうか?
『SLAM DUNK』が連載開始した1990年前後の「ブルズ」は、マイケル・ジョーダンの加入などにより、少しずつチームが力を付け始め、90年には初のリーグ制覇を成し遂げます。その後、1998年にかけて2度の3連覇を果たすなど、伝説的な記録を残しており、90年代は「ブルズの黄金期」と呼ばれることも多いです。
「ブルズ」はマイケル・ジョーダンなどの有能な選手が奇跡的に集まり、まるでマンガの主人公のような「最強」の名にふさわしいチームでした。この「ブルズ」の伝説は、湘北高校の活躍にも「少なからず影響を与えている」と考える読者は多いようです。
さらに当時「ブルズ」に所属していたある選手が、「桜木花道のモデルではないか?」という声もあがっています。その人物の名は、デニス・ロッドマンです。彼は1986年にNBAの世界で活躍をはじめ、1992年からは7年連続リバウンド王に輝いています。
ロッドマンと桜木花道が似ているのは、リバウンドを得意とするプレースタイルだけではありません。赤い坊主頭である点や、コート内外での破天荒ぶりも桜木花道にそっくりです。1995年から1998年には「ブルズ」に所属し、ジョーダンとともにチームの勝利に貢献していました。
また桜木花道とは背番号「10」という共通点もありました。ロッドマンが最初に入団した「ピストンズ」では背番号「10」を着用、「ブルズ」に移籍してからは91番に変わりましたが、理由は9+1で10番になるからでした。
また「流川楓のモデルはマイケル・ジョーダン」という声も多いです。ロッドマンは引退後、「ブルズ」に所属していた際は「コート以外ではジョーダンたちとほとんど会話していなかった」と語っています。桜木花道と流川楓もコート外での会話が多くないことから、「関係性も似ている」という声もあるようです。
もし、本当にジョーダンがモデルなのであれば、「ジョーダン、ロッドマン」の関係性と「桜木花道、流川楓」の関係性が似ている点についても納得感があります。
『SLAM DUNK』の湘北高校と桜木花道が、90年代のブルズとデニス・ロッドマンをモデルにしたかどうかについて公式の見解はなく、あくまでファンや読者の想像の範囲でしかありません。それでも、90年代を席巻した「ブルズ」と桜木花道たちの「赤」という共通点には、多くの読者やバスケファンが興奮したことでしょう。
(LUIS FIELD)