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【夏アニメ1話レビュー】『女子高生の無駄づかい』斜め上すぎ? 残念JKの爆笑トーク

先日2019年7月5日(金)に放送がスタートした夏アニメ『女子高生の無駄づかい』は、女子高生たちの日常ギャグコメディ。第1話の内容から、本作品の楽しみどころをご紹介します。

残念でおバカ。なぜかほんわかする女子高生の日常

原作マンガ『女子高生の無駄づかい』第1巻ビジュアル (画像:KADOKAWA)
原作マンガ『女子高生の無駄づかい』第1巻ビジュアル (画像:KADOKAWA)

 2019年7月5日(金)に放送がスタートした夏アニメ『女子高生の無駄づかい』。原作はビーノ氏による同名のマンガ作品で、KADOKAWAが運営しているWebマンガサイト『コミックNewtype』で連載されています。

 本作品は、都立さいのたま女子高等学校に通う女子高生たちの、日常ギャグコメディ作品です。主人公は、バカで明るい問題児・田中望と、望の小学生の時からの友人・菊池茜と鷺宮しおりの3人。茜は漫画家志望のオタクですが、性格はまともな常識人。望の突拍子もない行動にツッコミを入れずにはいられません。しおりは一見無表情で頭が良くクールな印象ですが、たまに超がつく毒舌を発揮したり、人とずれた行動をしたりすることも。

 そんな個性豊かな3人を中心とした日々を、ゆるくコミカルに、独特な雰囲気で描いているこの作品の魅力は、何といっても彼女たちの漫才のような掛け合い!

 望のおバカで空気を読まない言動を発端とする、茜の「こいつまたか」というようなツッコミ、しおりの淡々とした毒舌が、長い付き合いゆえの“生々しい日常感”、そして安定感を生み出します。

 例えば。高校の入学初日から始まる第1話で、望はとんでもないことに気がつきます。なんと入学した高校は、共学ではなく女子高だったのです…! 普通の人間なら、学校名や入試などの場で気づくところ、本能で突き進んでいる望は入学してからそのことを知り、愕然。

 そしてここから、男子にモテる気満々だった望の暴走が始まります。担任教師との運命を期待してみたり、目についたクラスメイトに「イケメン紹介して」と言い寄ったり、茜としおりに“理想の運命の出会い(妄想)”を長々と話して聞かせたり……とにかくやりたい放題。そしてそんな望の近くでは、いつも2人が静かにバッサリツッコミを入れ、毒舌を吐いているのです。

 そう。2人は望に対して容赦ないですが、決して見捨てません。それに、望のおバカな行動が、比較的受け身な茜としおりを繋いでいるようにも感じます。一見無駄に思える望の猪突猛進な行動も、ただただ無駄なわけではないのです。多分。何だかんだでバランスの取れた、お似合いの3人なのです。

 アニメはまだまだ始まったばかりですが、おそらく今後も女子高生の何気ない、そして残念な日常が描かれていくことでしょう。他にも個性的で気になるキャラクターがたくさん登場します。

 観ていると自分が悩んでいることがバカらしく思えてくる『女子高生の無駄づかい』を観て、たまに時間を無駄づかいすることの意味を考えてみるのも、実は価値あることかもしれませんよ。

(きこなび 月乃雫)

【マンガ】原作もキレッキレ! 『女子高生の無駄づかい』3人の掛け合いを読む(8枚)

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