ジャンプ人気作のファンをモヤモヤさせる「未回収伏線」3選 「あれって結局何?」
『SLAM DUNK』に隠された家族の闇

●桜木家の謎は今後回収されるのか?
さらにバスケマンガの金字塔『SLAM DUNK』においても、大きな謎が存在します。それは第148話「オヤジ」で描かれた、桜木花道の父親の存在でした。
中学時代の桜木が不良との喧嘩を終え、自宅に帰ると、玄関で倒れている父親を発見します。急いで近所の医者を呼ぼうと外に飛び出すものの、家の前には復讐心に駆られた不良たちが仲間を呼んで集まっていました。
父親が危篤だと叫んでも不良たちは聞く耳を持たず、そのまま桜木はリンチされる……というところで、回想シーンは終了しています。その後、父親の安否は不明なまま。連載終了から長年経過しても、父親の存在については言及されていません。
なお桜木家では、母親もまた謎めいた存在です。一切描写が存在せず、一緒に暮らしていたかどうかすら不明でした。
作中で父親が倒れていた玄関には、女性ものの靴が描写されていなかったため、当時すでに両親が離婚していたという説も。さらに父親も回想された事件で死亡し、現在は保険金と母親からの仕送りでひとり暮らししている……というヘビーな考察も、ファンの間では出回っています。
ただし『SLAM DUNK』に関しては、未解決のエピソードが今後回収される可能性もあるでしょう。昨年公開された『THE FIRST SLAM DUNK』では、作中で謎だった宮城リョータの過去が大々的にフォーカスされていました。
同作では「週刊少年ジャンプ」1998年9号に掲載された読み切り『ピアス』の内容を回収しつつ、ファンたちに新たな世界観を提示しています。そう考えると、いつか桜木家の秘密が解き明かされる日が来るのも、夢ではないのかもしれません。
(ハララ書房)