『めぞん一刻』大人になってからわかる五代裕作の魅力 響子さんが惚れるのも納得?
子供の時と大人の時で違う見え方をする作品は数多く存在します。ラブコメの金字塔『めぞん一刻』は、その最たる例といえるのではないでしょうか。なかでも主人公・五代裕作の印象は今と昔でガラリと変わり、「だめだめな人」から「優しくてちゃんとした人」にイメージが好転するから驚きです。
五代くん、今までだめだめだと思っていてごめんね
マンガ『めぞん一刻』の主人公・五代裕作といえば、奥手かつ優柔不断な苦学生。金もなければ車もない、おまけに特別ハンサムなわけでもありません。
ヒロイン・音無響子の言葉を借りれば「いい加減でクズな男」、恋敵である三鷹瞬の言葉を借りれば「だらしなくてだめな男」、「一刻館」の住人・六本木朱美に至っては「ヒモ。貧乏人。優柔不断。卑怯者。女の敵。カス」……と、作中でも五代に対する評価は散々なものでした。恐らく読者の大半が「五代裕作=だめな人」というイメージを持っているのではないでしょうか。
確かに子供の時に見た五代は、金なし、能なし、甲斐性なしのイメージが強いかもしれません。唯一の特技として、金魚すくいを挙げるような男です。しかし大人になってから見る彼は、そのイメージが180度変わり、いかに優しくて思いやりに溢れた男性であったかうかがい知ることができます。
●地雷系ヒロインを6年間も想い続ける
そもそもヒロインの響子も、今と昔ではかなり違って見えるでしょう。何となく子供の頃に見た彼女は「大人の女性」というイメージでしたが、実際はかなり嫉妬深くてやきもち焼き。言うならば「ろくに手も握らせない男のことで泣きわめく面倒くさい女」です。
響子がやきもちを焼くたびに五代は振り回され、時には「あんたなんか大っっっ嫌い」と言われたこともありました(別に付き合ってもいないのに……)。
それでも彼は、響子が面倒くさい女ということをわかっていながら約6年間も想い続け、彼女と結ばれた際には、響子の亡き夫・惣一郎の墓前で「あなたもひっくるめて、響子さんをもらいます」と宣言しています。もうこれだけでも五代に対する評価は大きく変わるのではないでしょうか。
●学生の頃はだめだめだったけれど……
おまけに彼は響子に見合う男性になろうと努力し、少しずつ大人としての責任感や甲斐性を身につけていきました。就職活動に失敗し、成り行きで保育園のバイトをしていた五代は、このままではいけないと一念発起。自身の経験が生かせる保父さんになることを決意して以降、夜間のアルバイトをこなしながら専門学校に通い、紆余曲折ありながらも保育園に就職しています。
学生の頃は浪人のすえ三流大学に入学し、留年しかけるなど、決して頭も要領も良くない五代でしたが、保育資格の試験はなんと一発合格です。頑張るきっかけさえあれば、彼はどんな環境に置かれても努力できる人なのかもしれません。