【2クール目】その「浄化力」、恐るべし!『フルーツバスケット』ヒロインの慈悲深さ
2019年4月6日よりスタートした『フルーツバスケット』が、7月5日より2クール目に突入しました。同作品をいま一度振り返りながら、その魅力や2クール目の見どころをご紹介します。
透と出会い、「十二支」たちに変化が。しかし――
2019年4月5日(金)より放送がスタートしたアニメ『フルーツバスケット』は、7月5日より2クール目に突入しました。原作は1998年~2006年に『花とゆめ』(白泉社)に掲載されていたマンガ作品。2001年にも一度アニメ化されていますが、当時は原作が完結する前のアニメ化だったため、最終回を迎えてからのアニメ化作品として、当時のファンからも注目されています。
主人公は、都立海原高校に通う女子高生・本田透(とおる)。彼女は幼い頃に父親を亡くし、母親も事故で他界しひとりきりになっていましたが、縁あって同級生の草摩(そうま)由希、草摩夾たちと暮らすことになります。
しかし、彼ら「草摩一族」にはとある秘密が。それは十二支の物の怪憑きで、異性に抱きつかれるとそれぞれ十二支の獣に変身してしまう呪われた一族であるということ。透は草摩一族と関わるうち、草摩一族には十二支のほか、仲間外れである“猫”、十二支を統べる“神”と呼ばれる当主・草摩慊人(あきと)など特別な存在があり、何やら深い闇が存在することを知っていきます。
透は、持ち前の前向きな明るさで「苦しむ彼らの力になりたい」と、草摩家に流れる空気を少しずつ変えていきます。
しかし慊人はそんな透を快く思わず、次第に怒りを募らせていきます。透の明るさが、慊人が持つ絶対的な権力を揺るがし始めたのです。それが決定的な行動となって表れたのが、草摩一族の一大イベントである正月の集まりでした。祝いの席に参加できない夾はもちろん、今まで参加を欠かすことのなかった慊人のお気に入りである由希までもが、慊人の待つ本家ではなく、透と過ごすことを選んだのです。
次々と草摩一族の秘密に触れ、彼らを癒し、十二支との距離を縮めていく透。2クール目の1話となる14話では、いつも明るい“卯”の物の怪憑・草摩紅葉の悲しい秘密も明かされます。天真爛漫に振る舞う人懐っこい彼には、実はとても悲しい過去がありました。その過去とは――。
透自身もまだ母親を亡くしてから時が経っておらず、傷も癒えていないはず。それでも彼女はいつもまわりに感謝し、小さな幸せを見つけながら前を向き、自分よりも目の前にいる人のことを考えて生きています。その様子を見ていると、観ている私たちまでも心が洗われます。透の力、恐るべし…!
2クール目からは、草摩一族の秘密、そして闇へと、ますます迫っていくことでしょう。今後も透や十二支の人びと、そして慊人から目が離せません!
(きこなび 月乃雫)
※アニメ『フルーツバスケット』第16話は、2019年7月19日(金)25:23からテレビ東京などで放送予定です。
●きこなび 月乃雫
料理&アニメライター。料理とアニメとSNSをこよなく愛すライターです。深夜アニメは8割以上完走します。好きなジャンルは、日常系、グルメ系、異世界転生系、シリアス系(完全ホラーを除く)など。料理は時短もの、アレンジもの、じっくりコトコト系が好きです。ここ数年、ボードゲームにもハマり中。