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【漫画】怪獣の子供と暮らす少年 わずらわしさから「いなくなればいいのに」と言ったら?

祖父の遺言で怪獣の子供と暮らしているマモルは、友達にからかわれてうんざりしているようです。怪獣におびえて友達が離れていったことをきっかけに、別れを決心しますが……。怪獣と人間の言葉では表現し切れない友情が「これは泣ける」と話題になっています。作者の吉良いとさんにお話を聞きました。

祖父が遺した海獣の子供 不器用だが心は通って?

僕の町には「怪獣の子供」がいる(吉良いとさん提供)
僕の町には「怪獣の子供」がいる(吉良いとさん提供)

 主人公のマモルは、亡き祖父がこっそり育てていた怪獣の子供・ペゴモンと一緒に生活しています。かわいらしい見た目をしたペゴモンは、ちょっぴり手が掛かる問題児のようです。人びとと戦っていた過去を持つ怪獣と暮らすマモルは、ペゴモンのせいで友達が離れていってしまうことにうんざり。「アイツさえ いなくなれば」と別れを決心しますが……。

 吉良いとさん(@kilightit)の創作マンガ『怪獣の子供』がTwitter上に投稿されました。種族の壁を越えた友情物語は「気が付いたら泣いていた」「怪獣の子供かわいすぎ」と話題になっています。獲得したいいねの数は4.3万件を超えており、『怪獣の子供』の続編を待ち望む声も多く寄せられていました。

 作者の吉良いとさんにお話を聞きました。

ーーかわいい怪獣のハートフルな話『怪獣の子供』ですが、作品が生まれたきっかけは何ですか?

 昔から怪獣映画が好きで、いつかマンガでも怪獣を題材にして描いてみたいと思っていました。「自分の作風で表現するとどうなるか?」を考えたときに、「怪獣と人間の絆を描いたあたたかいお話にしよう」と方向性が決まりました。

ーー「怪獣ペゴモンがとてもかわいい!」と、たくさんの方がコメントしていました。登場人物やキャラクターの描き方で、特にこだわったポイントがあれば教えて下さい。

 ペゴモンは作者も大変かわいがりながら描いていたので、たくさん「かわいい」と言っていただきうれしいです! キャラクターで特にこだわったのは表情でしょうか。マモルは良くも悪くも感情がすぐ顔に出てしまう、ペゴモンは逆に分かりづらい。でも読み進めるにつれ、「ペゴモンは実は感情豊かなんだ」と読者の方に気付いてもらえるように表情はこだわって描きました。

ハンバーガーを食べるペゴモン『怪獣の子供』のカット(吉良いとさん提供)
ハンバーガーを食べるペゴモン『怪獣の子供』のカット(吉良いとさん提供)

ーー今回の作品で、ご自身が特に気に入っている点や見どころを教えてください。

 ずばり、ペゴモンのかわいさです! ポヤッとした顔、モチモチしていそうなフォルム、心優しい性格……。すべてが愛しくてたまりません。

ーーTwitterの投稿には、たくさんの感想が寄せられています。特にうれしかった感想の声、印象に残った読者の声について、教えて下さい。

「マモルとのお別れのときと迎えに来てもらったときのペゴモンの表情が心に刺さる」というコメントが特にうれしかったです。

 自分でも感情移入しながら描いた場面だったので、読者さんにそれが伝わっているのだと感じることができ、「描いてよかったなあ」と改めて思いました。あと単純に、自分の描いたキャラが「かわいい」「好き」と言っていただけるのはとてもうれしいです!

ーー精力的に作品制作していらっしゃいますが、吉良いとさんにとって作品づくりのモチベーションとなっているのは何でしょうか?

 商業マンガ以外での執筆のモチベーションは「こんなマンガ読みたいな!」という私の願望からきています。「こんなマンガ読みたい→じゃあ自分で描くか→楽しく描けた! 作品を発表しよう→反応うれしい! 次はどんなマンガ描こうかな」の無限ループですね。自己発電みたいなものですが、そこにご感想などいただけると自然と生産性が上がります(笑)。いつも応援ありがとうございます!

(マグミクス編集部)

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吉良いと

漫画家。後悔を遺す幽霊の最期の願いを叶えるヒューマンドラマ『幽霊が視える葬儀屋さん』全4巻(ナンバーナイン)のほかに、愛の逃避行を描いたサスペンス・ラブマンガ『偶像エスケープ』全2巻(KADOKAWA)や、マンガ作品短編集『BOX!吉良いと短編集』全2巻(ナンバーナイン)が発売中。『隣の猫が成仏してくれない』の電子書籍がKindleにて2ページを追加して無料配信中。