【ドラマ化】冴えないマンガ編集者が日本を騙す!原作『ミリオンジョー』がヤバすぎる
2019年10月、テレビ東京でドラマ『ミリオンジョー』が放送されます。原作は「モーニング」で2013年〜2014年まで連載されていた『ミリオンジョー』。国民的人気の漫画家の死をきっかけに始まる濃厚サスペンスの面白さは、ドラマへの高い期待値を裏付けています。
マンガを愛し、マンガを諦めた男が引き起こす「混乱の宴」
マンガ編集者を主人公としたサスペンスマンガ『ミリオンジョー』(作:十口了至/画:市丸いろは)が実写ドラマとなり、テレビ東京で2019年10月から放送されます。主演は、俳優としての活躍でも注目を集めているKis-My-Ft2の北山宏光さんです。
SNSでは、原作のファンと北山さんのファンの両方から、「ミリオンジョー楽しみになってきた」「10月まで待てない」「原作めちゃ面白いから読んでみて」などの声があがっています。期待を集めている要因のひとつは、読者をハラハラさせる緊迫のストーリーです。
主人公・呉井(くれい)はマンガ家を志すも、才能のなさに挫折した冴えない編集者。彼はなぜか累計発行部数3億部、今もっとも人気のあるマンガ「ミリオンジョー」の作者、真加田(まがた)の担当になってしまいます。
極度の人間嫌いである真加田は他人との接触がほとんどなく、実際に会えるのは呉井とチーフアシスタントの寺師(てらし)くらい。しかしある日、呉井が真加田のもとを訪れると、そこには彼の変わり果てた姿が……。
最悪の事態を未然に防げなかった後悔と、社会現象にさえなっているマンガが突如連載を終えてしまうという恐怖。今まで気にすることさえなかったファンからの手紙を眺めて、彼は決意します。
「『ミリオンジョー』のバトン オレが受け取った」。
そこから、真加田の死を隠蔽し、「ミリオンジョー」を完結まで導くという、あまりに無謀なストーリーが始まります。手元にあるのは、真加田の絵を完全に模写できる寺師という人材と、真加田がストーリー・キャラクターの全体像を書き遺した創作ノート。あとは呉井のマンガへの情熱だけ。
当然ながら、連載は順風満帆とはいきません。目の肥えたファン、真加田を信奉する同業者、マンガ家仲間。あらゆる目を出し抜かないといけません。呉井は手段を選ばず、犯罪にさえ手を染めていきます。死体遺棄。「ミリオンジョー」が生み出す多額の金を目当てにした友人を抱き込んで、真加田の影武者づくり。人気アンケートの操作と、何でもありです。
一方で、一心不乱に目の前のマンガを読者に届けようとする彼を突き動かすのは、純粋なマンガへの情熱。ひとつのマンガ作品が、人の人生を大きく変えることを呉井は知っています。なぜなら彼も、マンガに救われたひとりだったから。
ピュアな側面と、残忍ささえ覗かせるしたたかさ。二面性が絶えず切り替わる呉井を見て、「こいつは次に何をするんだ!?」と気になり出したら最後。次の話が気になって仕方なくなっていることでしょう。そして10月から始まるTVドラマで、この呉井という人物を北山宏光さんがどのように演じるのか、注目したいところです。
(サトートモロー)