ファン熱望! なのに「実写化」されないアメコミヒーロー 制作者を悩ませる理由とは
2019年7月21日にアメリカで行われた「サンディエゴ・コミコン」で、マーベルスタジオが2020~21年公開予定作品を10作品以上発表し、大きな注目を集めました。続編や新規単独作品が発表されるなか、ファンはまだ実写化されていないキャラについて期待の声を多くあげています。実写化されない背景には、制作者も悩む「理由」がありました。
新しいMCU作品群の公表、必ず議論になる「未実写化」ヒーロー
2019年7月21日にアメリカで行われた世界最大のポップカルチャーの祭典「サンディエゴ・コミコン」において、米マーベルスタジオはマーベル・コミックを原作にしたキャラクターたちを“ひとつの世界”に住まわせた、壮大なクロスオーバー作品群「MCU」の「フェイズ4」で公開予定の作品群が発表されました。
これは先日公開された『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で終えた「フェイズ3」に続くもので、映画・ドラマを10作品以上公開し、過去作を含む映画とドラマ作品の関連性が、より強いものになると予想されています。
そうした公開作品の発表に際して、毎回ネット上でも話題に上がるのが、「実写化」が望まれるキャラクターたち。マーベル・コミックにはいまだ実写化されていない主人公級のキャラクターたちがおり、ファンは彼らの映像作品が作られることを願っているのです。
MCU作品は、原作コミックスをベースに、そのイメージをどのように実写化するかがポイントになっていますが、コミックの原作は多くが1960年代に生み出された作品ということもあり、当時のまま再現するのは難しい点が多々あるのです。原作の雰囲気や解釈を残しながらも、現代においてもきちんと説得力のある形で作ることが求められるため、簡単にはいかないことも確かです。
一方で、暴力性や個性の強さから人気はあったものの、実写化できないであろうと目されていた『デッド・プール』、そしてスパイダーマン、X-MENと並ぶ人気アメリカンコミックながら、独特の世界観の再現は難しいとされていたDCコミックスの『ウォッチメン』などは、映画化が実現し大ヒットを飛ばしています。
時には「難しい」といわれた課題をクリアし、作品として完成させる力があるのも、彼らの注目すべきポイントでしょう。