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子供は姿だけ知ってた『けっこう仮面』 大人になって読むと別の部分にビックリ?

子供の頃読めなかった『けっこう仮面』は、単にエロが売りの作品じゃない! アトムもサイボーグ009も鬼太郎も出てくる(?)、ギャグマンガの傑作の魅力を振り返ります。

みんな見た目だけ知っている状態だった?

『けっこう仮面』文庫版1巻(KADOKAWA)
『けっこう仮面』文庫版1巻(KADOKAWA)

「子供の頃に読みたかったけど読めなかったマンガ」というアンケートがあったら、きっと永井豪先生の『けっこう仮面』が上位に入るでしょう。「月刊少年ジャンプ」で4度の読切り作が好評で1975年10月号から連載、78年10月号まで(全30話)続きました。2023年で、あれから45年が経ちます。

 当時、特に小中学生だった現在の50?60代の男性が「読みたかったけど読めなかった」理由は、なんといっても『けっこう仮面』の姿です。何せ、ヒーローが「裸の女性」ですから、立ち読みもしにくいし、親に見つかるのが怖くてコミックなんて買えません(というかレジに持って行けません)。

「ジャンプ」やコミックの表紙に描かれた、赤で統一したマスク、マフラー、手袋、ブーツにあらわな巨乳(大事な部分は何かがじゃまして見えない)という艶姿を横目で見ながら、妄想だけを膨らませていたのです。

 上記のような事情からか、おかしな現象があるようで、年月が流れても結局『けっこう仮面』を読んでおらず、物語の内容はよく知らない人がけっこう多いようです。当然アニメ化もされていないため、同じ永井豪先生原作の『キューティーハニー』のイメージもあって、『けっこう仮面』も悪の組織の敵と戦う王道ヒーロー物語だと思っている人も多いようですが、実はちょっと違います。

 簡単に内容を紹介すると、本作はエロティックな描写が多いのはもちろんですが、一言でいうと「パロディギャグマンガ」で、今では「絶対NG」な作品です。

『けっこう仮面』のあらすじは……進学率100パーセントの「スパルタ学園高校」を舞台に、女生徒に体罰を与えている悪徳学園長・教師と、謎の覆面を被ったほぼ全裸のウーマンヒーロー「けっこう仮面」との対決を描きます。はたしてけっこう仮面の正体は?

 見どころは「いじめられる裸の女性」だけでなく、毎回変わる「けっこう仮面」の敵です。それが必ず、巷で人気のマンガ、映画、TVアニメといった作品のパロディになっていました。ちなみに、タイトルも『月光仮面』から拝借して付けられています。

【画像】え? 大丈夫? 忠実に「実写化」されちゃってる『けっこう仮面』を見る(4枚)

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