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【漫画】「空飛んでみたくないですか?」謎の人物に声を掛けられたサラリーマンの決断とは?

孤独な日々にうんざりしている独身サラリーマンの長島(43歳)。ある日、勝手に自宅に侵入していた謎の人物・不楽井と出会い、人生を引き換えに空を飛ぶ力を授かります。しかし、空を飛んでも孤独感だけは拭えず……。作者の勝見ふうたろーさんにお話を聞きました。

日常に疲れた男が空を飛んで得たことは?

空を飛ぶサラリーマン・長島(勝見ふうたろーさん提供)
空を飛ぶサラリーマン・長島(勝見ふうたろーさん提供)

 毎日心をすり減らしながら生きている43歳独身サラリーマンの長島夢彦さん。彼は自分の孤独すぎる人生にうんざりしていました。そんなある日、謎の団体『そらとぶひとびと』の不楽井が現れ、彼に空を飛ぶ楽しさを伝えます。すっかり浮遊能力に魅了された長島は、自分の人生と引き換えに空を飛ぶ力を身に着けるのですが……。

 勝見ふうたろーさん(@mangaka_tsumi)がTwitterに投稿した創作マンガ『おじさんが人生売って空を飛ぶはなし』が話題となっています。すでに4400件ものいいねがついている同作品は、「オチをみてゾッとした」「独特なタッチで引き込まれる」といったコメントが寄せられていました。

 作者の勝見ふうたろーさんにお話を聞きました。

ーー勝見さんがマンガを描き始めたきっかけを教えてください。

 子供の頃から物語を作るのが好きで、それを形にする際に自分ひとりで作れるからという理由で、マンガという表現を選択しました。

ーー「人生を売る」という、斬新なお話です。ストーリー誕生のきっかけを教えてください。

 もともとは「空を飛ぶ」という体験を、マンガを通して読者にしてもらいたいという気持ちが発想のきっかけでした。 そこから設定を膨らませていくうえで、「空を飛ぶには、人生くらい失わなきゃダメだろうな」と考えたのが、物語後半の展開につながっていきました。

契約を結んでしまうサラリーマン(勝見ふうたろーさん提供)
契約を結んでしまうサラリーマン(勝見ふうたろーさん提供)

ーー不楽井の表情が印象的でした。登場人物を描く際にこだわったポイントはどんなところでしょうか?

 不楽井は、『笑ゥせぇるすまん』に登場する喪黒福造みたいな胡散臭さが漂う人物にしたいと考えていました。 あの変な笑顔は、僕が実際にとある大きな駅で出会った、怪しい商売の勧誘をしてきた男がモデルになっています。下心のある笑顔というのは不気味に映るもので、そういう怖さが伝わればいいなと思って描きました。

ーーたくさんの感想が寄せられていますが、特にうれしかった感想の声、印象に残った読者の声について、教えてください。

 本当にたくさんの反響があり、うれしい限りです。 ラストの夢彦(おじさん)の満面の笑みを見て、切なさに思わず涙が出たという感想が特に印象に残っています。ありがたいです……。

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?

 日常の些細な気付きや小さな願望から、奇妙な世界に引き込まれていくような、不思議な短編作品のアイデアがいくつかあるので、それらを描いていこうと思っています。いつか、そんな奇妙なお話ばかりを集めた短編集を出せたらうれしいですね。

(マグミクス編集部)

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