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打ち切りピンチからジャンプの頂点へ。『キン肉マン』を国民的作品にした「凄さ」とは

「超人募集」「必殺技」「ゆで理論』…読者の心をつかむ“凄さ”

『学研の図鑑 キン肉マン「超人」』電子書籍版(2019年8月22日配信予定)の表紙に描かれる「悪魔将軍」 (画像:学研ホールディングス)
『学研の図鑑 キン肉マン「超人」』電子書籍版(2019年8月22日配信予定)の表紙に描かれる「悪魔将軍」 (画像:学研ホールディングス)

『キン肉マン』に登場するバラエティ豊かな「超人」は、その多くが一般読者に募集したデザインを元にしています。当時としては画期的なキャラクター公募、しかも脇役に限らず主役級としてマンガの中で活躍するとなれば、読者も盛り上がらないはずがありません。『キン肉マン』は現在でいう「参加型コンテンツ」を先取りした作品だったといえるでしょう。

 超人たちが繰り出すフィニッシュ・ホールド(必殺技)も『キン肉マン』の大きな魅力です。キン肉マンの「キン肉バスター」を始め、ラーメンマンの「キャメルクラッチ」、ウォーズマンの「スクリュードライバー」など、実在のプロレス技に着想を得たものからマンガならではの奇想天外なものまで、必殺技の応酬はまさに格闘漫画の真骨頂! 当時小学生だった読者なら、好きな超人の必殺技を真似してみたことがあるはずです。

 超人同士の対決を盛り上げるギミックの巧みさも『キン肉マン』の凄いところ。超人の強さを数値化した「超人強度」は立ち塞がるライバルをより強大に見せ、戦いをより白熱したものにしています。「黄金のマスク編」では「超人硬度」という設定も登場して、強敵・悪魔将軍とのバトルを多いに盛り上げました。強さの数値化は、後に『ドラゴンボール』でも「戦闘力」として活用されるなど、マンガ界における大発明のひとつとなっています。

 もうひとつ強敵との対決を盛り上げるのが、時に「ゆで理論」とよばれる現実の物理法則すら超越した豪快な演出です。文字通り「言葉の意味はよくわからんが、とにかくすごい自信だ」といえる展開でグイグイと読ませるパワーは、少年マンガならでは。キャラクターの魅力に熱い展開とマンガ的な勢いを加えることで、面白さは何倍にもなる……! のかもしれません。

【画像】「超人」の全てがわかる!? 『学研の図鑑』解説の一部(7枚)

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