そもそも過激なマンガの「アニメ化」された衝撃回 もちろんTV放送は無理?
毎年200本以上の新作アニメが放送・配信されていますが、そのほとんどがマンガ、小説などの原作がある「アニメ化」作品です。そのなかには、最初からTV放送を考えていないような、過激な原作マンガのアニメ化も存在します。今回は、そんな過激なマンガのアニメ化された衝撃エピソードを紹介します。
さすがにTV放送は無理だった「別格の変態」
TVアニメでは、内容の過激さや諸事情で放送が打ち切りになることもありますが、最初からTV放送を考えていないような、過激な原作マンガのアニメ化も存在します。今回は、そんな過激なマンガのなかでも、特にアニメ化されて衝撃だったエピソードを紹介します。
●姉畑支遁先生のウコチャヌプコロ『ゴールデンカムイ』
北海道を舞台に、アイヌの隠した埋蔵金を巡る争いを描いたマンガ『ゴールデンカムイ』には、TVアニメではカットされ、OAD(単行本の限定版に付属する新作オリジナルアニメ)としてリリースされたエピソードがいくつか存在します。そして、そのなかでも、単行本第23巻に同梱された刺青囚人・姉畑支遁(あねはた・しとん)のエピソード「支遁動物記」は、「放送しないとはいえ、映像化していいのか?」と話題になりました。
数多くの変態が登場する『ゴールデンカムイ』においても、姉畑は「トップクラスの変態」で、自称動物学者ですが、動植物を「性的な意味」で愛しており、動物と「ウコチャヌプコロ」(プとロは小文字)にまで及ぶ、性的倒錯者でした。さらに、行為を終えた後は自己嫌悪から、対象となった動物を殺害する凶行に及んでいます。
そんな姉畑の最終目標は、北海道最強の猛獣・ヒグマとのウコチャヌプコロでした。OADでは、ヒグマの糞にまみれて接近した姉畑が、念願のヒグマとのウコチャヌプコロに至り、衝撃の最期を遂げる場面までしっかりとアニメ化されています。さらに、ヒグマとウコチャヌプコロするべく奮闘する姉畑に、「ガンバレ支遁!」という迫真のナレーションが加えられており、過激さ、シュールさがより際立っていました。
●刃牙と梢江の初めての交わり『バキ 特別編 SAGA[性]』
格闘マンガ『刃牙』シリーズの2部『バキ』のTVアニメが2018年に放送された際、一部のファンが注目していたのが「『SAGA』はアニメ化するのか?」という点です。2002年に発表された『バキ 特別編 SAGA[性]』のエピソードは、「週刊少年チャンピオン」ではなく、「ヤングチャンピオン」に掲載され、刃牙と梢江の「初体験」を最初から最後まで丁寧に描き切っています。
そして、上記のエピソードは配信やソフトで見ることができる『バキ』「放送コードぶっちぎり版」の第20話「SAGA」で、本格的にアニメ化されました。さすがに原作ほどの密度ではなかったものの、梢江の裸体も描かれ、性知識が全くなかった刃牙が「性行為と格闘の近似性」に気付き、梢江を「攻める」様子までしっかりと描かれています。刃牙が格闘家としてパワーアップする理由付けとしても、重要な場面です。
『バキ』20話は地上波で放送されていますが、刃牙たちの「初体験」に関しては、キスや行為後の場面はあるものの、さすがに行為中の描写はカットされました。当時のSNSでは、「残念だった」「深夜の放送帯でも無理か」「いや、あの『キスの断面図』のシーンや、首筋を舐める描写が放送されただけで凄い」「TVつけて刃牙と梢江の絡み見た時は衝撃だった」など、さまざまな意見が出ています。