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「平成仮面ライダー」を彩ったイケメン俳優の歴史 ジュノンボーイ増加はいつから?

10人が出演するも、「主役級」の起用少なかった平成一期

『仮面ライダー555』の主役はジュノンボーイ出身の半田健人さん (C)石森プロ・東映
『仮面ライダー555』の主役はジュノンボーイ出身の半田健人さん (C)石森プロ・東映

 しかし『仮面ライダークウガ』(2000~2001)から『仮面ライダーディケイド』(2009)までのいわゆる「平成一期」の作品にも、多くのジュノンボーイが出演していました。

 まず『仮面ライダークウガ』で一条薫を演じていた葛山信吾さんは、第3回コンテスト(1990年)のグランプリ受賞者。さらに第14回コンテスト(2001年)のファイナリストには、『仮面ライダー555』(2003~2004)の半田健人さん、『仮面ライダー剣』(2004~2005)の森本亮治さん、『仮面ライダーキバ』(2008~2009)『仮面ライダービルド』(2017~2018)の2作品に出演した武田航平さんの3人が顔を揃えています。

 実は平成一期の仮面ライダー10作品中、ジュノンボーイが主要キャストとして出演していない作品は『仮面ライダー響鬼』(2005~2006)と『仮面ライダーディケイド』(2009)の2作だけなのです。平成一期の作品にも総勢10人のジュノンボーイ出身者が出演しています。この数は決して少なくないものだと思います。

 しかし、主役ライダーを演じたジュノンボーイは『仮面ライダー555』の半田健人さんのみ。グランプリ受賞者から仮面ライダーシリーズに出演したのは、前述の葛山信吾さん、『仮面ライダー電王』(2007~2008)の終盤に敵役で出演した石黒英雄さんの2名のみです。このような点から、「ジュノンボーイが多い」という認識は平成一期の時点では定着しなかったのだと思います。

 平成仮面ライダーシリーズは当初、芸能事務所から断られることが多く、オーディションに人が集まらなかったこともあったそうです。それがオダギリジョーさんをはじめとする出演者たちの奮闘により、次第に「若手俳優の登竜門」と位置づけられるようになりました。

 一方「ジュノン・スーパー・ボーイ・コンテスト」は1988年から開催され、ライダー俳優以外にも武田真治さんや伊藤英明さん、小池徹平さんといった方々を輩出している歴史のある美男子コンテストです。ライダー俳優がそのジュノンボーイから多数選出されている近年の傾向は、平成仮面ライダーシリーズがブランドとして定着したことを表す象徴のひとつであると、考えてよいのではないでしょうか。

(森谷秀)

【画像】活躍した平成ライダーと主役俳優たち(6枚)

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