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映画『ONE PIECE STAMPEDE』 劇場で目撃! 大人と子供の確かな反応

全キャラクターにしっかり作られた「見せ場」

『ONE PIECE STAMPEDE』キービジュアル下部に描かれる、オリジナルの敵キャラ・ダグラス・バレット (C)尾田栄一郎/2019「ワンピース」製作委員会
『ONE PIECE STAMPEDE』キービジュアル下部に描かれる、オリジナルの敵キャラ・ダグラス・バレット (C)尾田栄一郎/2019「ワンピース」製作委員会

 本作で一番の注目ポイントは、やはりワンピースのオールスターが大集合する点です。過去の映画作品でも一部本編のキャラクターたちが登場する場面はありましたが、これだけの大勢が集合することはありませんでした。しかも、きちんと物語の中核を担う存在として登場します。

 そして、全キャラクターにきちんと「見せ場」が存在します。たくさんのキャラクターが大勢登場するオールスター作品では、キャラクターの数に反比例して、一人一人の活躍の場がどうしても薄味になってしまいますが、本作はそれを一切感じさせません。

 上映時間は101分と、決して長くないのですが、それぞれのキャラクターの特性を生かした活躍の場が用意されているのです。上映中も、人気キャラのサボ(CV:古谷徹)が登場すると客席の少年がガッツポーズをし、トラファルガー・ロー(CV:神谷浩史)が活躍するとお母さんたちが微笑み、かつてルフィの強敵だったクロコダイルが(CV:大友龍三郎)が苦戦を強いられると、お父さんたちが息を呑むといった様子が劇場で見られました。

 さらに、キャラクターが大集合すると、本編ではお目にかかれない組み合わせのバトルが展開。ゾロ(CV:中井和哉)VS 藤虎(CV:沢木郁也)、サンジ(CV:平田広明)VS スモーカー(CV:大場真人)、サボ VS 誰か……といった具合に、夢の対決が実現するのも見どころの一つでしょう。

 そしてもう一点、特筆すべきは今作のメインの敵キャラクター、ダグラス・バレット(CV:磯部勉)です。元ロジャー海賊団の一員で、「”鬼”の跡目」と呼ばれる男です。このバレットがとんでもなく魅力的です。

 原作で非常に強いキャラクターとなってしまったルフィたちに対し、新しく映画オリジナルの強敵を作るとなると、それ相応の説得力が必要になってきます。その点、バレットは元海賊王のクルーで、申し分ありません。バレットはルフィたち「最悪の世代」と呼ばれる若き海賊たち相手にたった一人で奮闘するほどの強さです。

 また、「旧世代の生き残り VS 勢いのある若者たち」という構図になっているのも面白く、両者の考え方の違いも描写されています。親子で一緒に楽しめて、語り合える映画であり、それぞれの世代が自分の楽しみどころを見つけられる作品といえるでしょう。

 果たして、バレットとは何者なのか?「海賊万博」の目的は? ロジャーの秘宝とは? 大迫力の冒険活劇を劇場で体感して下さい。

(二木知宏)

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