『ガンダム』地味で埋もれがち?「もっと評価したい」良妻賢母タイプの女性キャラ3選
「ガンダム」シリーズの女性キャラといえば、ハマーン、フォウ、ルーなど一癖も二癖もある人物が目立ちがちですが、母親のように慈愛に満ちた女性キャラというと誰を連想するでしょうか。今回はガンダムシリーズに登場する良妻賢母タイプのキャラをご紹介します。
献身的な姿に惹かれる!
「ガンダム」シリーズにはハマーン、フォウ、ルーなど、力強く戦い続ける女性キャラたちが多くのファンを魅了してきました。今回は、こうしたキャラクターとは対照的とも言えるような、良妻賢母タイプの女性キャラ3人を紹介します。ガンダムの女性キャラは、アクの強い人物がフィーチャーされがちですが、それだけではありません。
●圧倒的な包容力! ホワイトベースのお母さん的存在「ミライ・ヤシマ」
最初に紹介するのは、『機動戦士ガンダム』に登場するミライ・ヤシマです。ホワイトベースの操舵手を務め、裁縫を得意とするなど家庭的な面が強いキャラクターです。洞察力にも優れており、クルーたちのちょっとした変化によく気が付きます。
地球連邦政府元高官の令嬢でもあるため、良家出身のエリートと言えるでしょう。出過ぎたところがないという謙虚さは、そうした育ちの良さゆえかもしれません。艦内ではみんなのお母さん的存在であり、ブライト・ノアやスレッガー・ロウなど、彼女に好意を抱く男性も少なくありませんでした。
そんなミライですが、『機動戦士Zガンダム』ではブライトの奥さんとなって登場します。アーガマの艦長であるブライトとは離れて暮らすなか、ふたりの子供をしっかりと育てあげる姿は、まさに良妻賢母と言うに相応しいのではないでしょうか。
●とにかく一途! ジェリドを支え続けた「マウアー・ファラオ」
次に紹介するのは『機動戦士Zガンダム』に登場したマウアー・ファラオです。作中ではジェリド・メサを影で支え続ける健気な姿が描かれました。
そんなマウアーはティターンズ所属のモビルスーツパイロットでもあり、少尉の階級を有する実力でもあります。当初は計算高い面が目立ち、シロッコとジェリドを見定めているような場面もありました。しかしシロッコは度々ジェリドをバカにすることがあり、そうした理由もあってか、暴走しがちでありながらも義に厚いジェリドに惹かれていきます。
そして彼を支えていく決意をし、シロッコが自分に言い寄ってきたときにはきっぱりと断るなど、一途な一面がうかがえます。「ジェリド、覚えておいてね。あなたの後ろにはいつもあたしがいるって」というセリフは、マウアーのジェリドに対しての想いがよく表れているセリフといえるでしょう。
『Zガンダム』はフォウ・ムラサメやハマーン・カーンなど、エキセントリックなキャラや気が強い女性キャラが目立ちます。過酷な戦場のなかでも、ジェリドを影で守ろうとし続ける彼女の健気さは、より多くのファンを釘付けにしたのではないでしょうか。
●誰よりも献身的? 兄ギニアスとシローに尽くす「アイナ・サハリン」
最後にご紹介するのはジオン公国の名門・サハリン家に生まれたアイナ・サハリンです。没落しつつある同家の再興を目論む兄ギニアスを、献身的にサポートしていました。
健気で思いやりのある性格ゆえか、ノリス・パッカードなど彼女に忠誠を誓うジオン将兵も少なくありません。地球降下の際には、連邦軍士官であるシロー・アマダに出会います。彼の誠実さに惹かれた、アイナは、「戦争」そのものの意味や兄の操り人形のような自らの境涯に疑問を抱くようになっていくのです。
やがて戦場でシローと再会し、愛を確かめ合いながらも引き裂かれた彼女は、この戦争を終わらせたいと切に願うようになります。最終的にシローはギニアスの搭乗するアプサラスIIIと相討ちになり、シローは片脚を失ってしまいます。
後日談にあたる『機動戦士ガンダム第08MS小隊 ラスト・リゾート』では、そんなシローを健気に支え続けていることが描かれています。まさにシリーズ屈指の献身的なキャラクターだと言えるでしょう。
(マグミクス編集部)