NINTENDO64は「トラウマ量産機」だった? 「巨大ウツボが怖すぎ」
2023年6月23日は、往年のゲームハード「NINTENDO64」の生誕日です。同ハードが生み出した数々の3Dアクションゲームのなかには、楽しさや爽快感だけでなく、遊んだプレイヤーがトラウマを覚えたであろう衝撃的なシーンも多数見られました。
リアルタイム世代をビビらせたNINTENDO64のアクションゲーム
2023年6月23日で27回目の誕生日を迎えた「NINTENDO64」(以下、64)は、ファミリーコンピュータやスーパーファミコンと比べると対応ソフト本数こそ控えめでしたが、ローンチタイトルの『スーパーマリオ64』をはじめ、キャラクターを自由自在に動かせる3Dアクションゲームが数多く発売されました。また、『マリオカート64』や『ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』など、複数人で賑やかに楽しめるソフトが充実していたことも特徴的です。
しかし一方、64で登場した3Dアクションゲームのなかには、「独特の怖さ」があったのも事実でした。「ポリゴンの粗さが怖い」「雰囲気が暗い」などなど、さまざまな要因が絡み合って得も言われぬ不気味さが漂っていたように思います(ただし全ての64ソフトに当てはまるわけではありません)。
今回は任天堂が手掛けた64の名作3Dアクションゲームから、筆者を含め、多くのリアルタイム世代が衝撃を受けた4作品のトラウマシーンをご紹介します。
●『スーパーマリオ64』
『スーパーマリオ64』はアクションゲームの歴史を変えたと言っても過言ではない傑作で、一見するとトラウマシーンは存在しないように思われます。ところが蓋を開けてみると、プレイヤーに苦手意識を植え付けかねない敵キャラがゲーム中のいたるところで登場していました。その最たる例が、コース3「かいぞくのいりえ」に生息する「巨大ウツボ」です。
巨大ウツボはコース内の岸壁を根城にしている敵キャラで、全身に「当たり判定」がある厄介な存在でした。赤黒い体色に加え、文字通り死んだ魚のような目をしていてインパクトも抜群。明確な敵意こそ感じられないものの、少し触れただけで体力がごっそり削られるため、不用意に近づくのはどうしても避けたい相手でした。
しかし同作のクリアを目指すなら、巨大ウツボの尾ひれについたスターを回収する必要があります。海中を泳ぎ回る巨大ウツボの後を追いかけ、誤ってダメージを受けないよう、尻尾のスターのみを狙ってマリオを近づけさせる。繊細な操作テクニックが要求されるこの難関に、大勢のプレイヤーが苦汁を飲まされたのです。
●『ドンキーコング64』
「ドンキーコング」と言えばマリオと同等の歴史を持ち、任天堂を代表する看板キャラとして知られています。すでに多種多様なプラットフォームで影響力を放っていたドンキーコングは、64にて初の3Dアクションゲーム化を果たし、国内外でソフト売上500万本を超える大ヒットを記録し、64市場において多大な功績を残しました。
そんな『ドンキーコング64』はクオリティの高さだけでなく、当時からトラウマ要素の多さでも注目を集めていました。同作は「DKアイランド(ドンキーコングたちの住処)が存亡の瀬戸際に立たされている」というシリアスな幕開けをはじめ、全体的に暗い雰囲気がゲームを包んでいますが、終盤に訪れるステージ「ゾゾゾ~キャッスル」は格別の出来です。激しい雷雨にさらされながら、悪霊や怪物が徘徊する古城を単身で探索しなければなりません。
同ステージのトロッコゲームに登場する骸骨モンスター「デーモン」や、笑い声がやけに騒がしい大ボス「キング・カットアウト」など、ドンキーコングたちを待ち受ける敵キャラの存在感も中々のものです。トラウマ要素に事欠かない同作ですが、ゾゾゾ~キャッスルはゲーム終盤までたどり着いたプレイヤーに、より一層の衝撃を与えました。