主人公に選ばれなかった不遇ヒロイン・3選　ファン同情「報われてほしい」

可愛すぎるのに、報われない…笑顔が切ない「不遇ヒロイン」たち

　ラブコメ系のアニメ作品では、かわいらしいヒロインが何人も登場することがあります。主人公の立場を考えるとうらやましい限りですが、ヒロインが多いということは、主人公の競争率も高いということ。魅力的なのに、最終的に主人公に選ばれないヒロインも出てきてしまいます。

　この記事では、主人公に選ばれなかった「不遇ヒロイン」を3作品からご紹介します。SNSでも「俺まで涙ぐんだ」「報われて欲しい」と評判です。

※以下、一部ネタバレを含みます。

●『とらドラ！』櫛枝実乃梨

　目つきの悪い高校2年生・高須竜児（たかす・りゅうじ／CV：間島淳司）は、その見た目のせいで不良だと誤解されていました。そんな竜児は、「手乗りタイガー」と恐れられる同級生・逢坂大河（あいさか・たいが／CV：釘宮理恵）と同じクラスに。そして、お互いのとある秘密を知ってしまいます。

　それは、「竜児は櫛枝実乃梨（くしえだ・みのり／CV：堀江由衣）が好き」「大河は北村祐作（きたむら・ゆうさく／CV：野島裕史）が好き」という秘密なのでした。祐作と両想いになりたい大河から、協力を仰がれた竜児は、毎日大河に振り回されるようになり――？

『とらドラ！』は、同名ライトノベル（著：竹宮ゆゆこ、イラスト：ヤス／アスキー・メディアワークス）を原作としたアニメです。当初は、竜児の想い人であった実乃梨。次第に実乃梨も竜児に惹かれていきますが、同時に大河も竜児に惹かれていると気付き、遠回しに竜児の告白を牽制しました。

　明るく元気で、天然キャラでもある実乃梨。竜児と「両片思い」でありながらも、クリスマスパーティーの日に、竜児と自分を引き合わせて陰で泣く大河を見てしまいます。大河の親友である実乃梨は自分の気持ちを押し殺して、竜児が告白する前にやんわりと「彼氏は必要ない」という旨を告げます。

　以来、竜児を大河に譲ろうと、実乃梨は自分の気持ちを抑えます。しかし、そのうちに竜児の気持ちは大河へと傾き、そのことを竜児本人から聞くことに。竜児の気持ちを確認した実乃梨は、彼の唇に触れる程度のパンチをお見舞いし、「ジャイアント、サラバ！」と竜児を送り出したのでした。

　なお、実乃梨役の堀江さんが歌うオープニングテーマ「silky heart」は、実乃梨や他のヒロインの心境を描くような、切ない歌詞となっています。この作品は、「dアニメストア」「U-NEXT」「バンダイチャンネル」などで見ることができます。

●「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」シリーズ　由比ヶ浜結衣

「青春とは嘘であり、悪である」。「高校生活を振り返って」と題したレポートに、そう書いた比企谷八幡（ひきがや・はちまん／CV：江口拓也）。仲良く青春を謳歌するクラスメイトを鼻で笑い、八幡は“ぼっち”として孤立していました。

　そんな八幡を心配した教員・平塚静（ひらつか・しずか／CV：柚木涼香）は、八幡をある場所へと連れていきます。そこは、完璧美少女と名高い雪ノ下雪乃（ゆきのした・ゆきの／CV：早見沙織）のいる「奉仕部」でした。「なめ腐ったレポートの罰」として、奉仕部に入部させられた八幡でしたが――？

「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」シリーズは、同名ライトノベル（著：渡航、イラスト：ぽんかん(8)／小学館）を原作としたアニメです。奉仕部の一員である由比ヶ浜結衣（ゆいがはま・ゆい／CV：東山奈央）は、八幡への恋心と雪乃との友情の間で、揺れ動きます。

　結衣は、クラス内でもカースト上位のグループに所属する、ギャル系女子です。その割に、つい空気を読んで周りに合わせてしまうため、気持ちをはっきり口にする雪乃に好感を持っています。しかし結衣と同様に、雪乃も八幡に好意を寄せており、本シリーズではその不器用な三角関係が描かれました。

　八幡とよく一緒に帰ったり、口実を作ってふたりでデートしたりと、すでに付き合っているような親密度を見せたふたり。しかし空気を読む性格ゆえか、結衣は何度も、雪乃と八幡の仲を後押ししてしまいます。そして、雪乃には敵わないことを薄々感じつつも、八幡への想いを諦められず苦悩しているのでした。

　そして、結衣はとうとう八幡から、雪乃への想いを遠回しに伝えられてしまいます。その場は笑顔で乗り切った結衣でしたが、「好きだなんて、たった一言じゃ言えない」と、家に帰ってから涙をこぼすのでした。この作品は、「dアニメストア」「U-NEXT」「バンダイチャンネル」などで見ることができます。